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第146話
けど、これくらいしか気分転換させてやれないんだよな
コンビニへと入ると、まっすぐアイスのコーナーへと向かった。
ひんやりした空気が綾登の足を撫でても綾登は見向きもしない。
アイス大好きなくせに。
「なんか食おう。
俺が食いたい」
「……ピコ」
「ピコな。
お茶は?」
「……いらない」
なら、ジュースだ。
パックのオレンジジュースとぶどうジュースを手にレジへと進む。
ICカードで支払いをし、持っててと弟にジュースを手渡した。
鞄にしまいたいのは山々だが綾登を抱いていてはリュックに片付けられない。
テープも貼ってもらったので、有り難く甘えさせてもらう。
「お、三条じゃん。
弟?」
「おん」
「こんにちは。
…人見知り?」
丁度コンビニを出たところで鉢合わせたのは、中学の同級生。
同じクラスで話すこともあった。
クラスメイトに友達と言ったら図々しいかと思ってしまうが、仲は良いので友達認定で良いだろう。
「まぁ、そんなとこ。
ごめんな」
「いいよ。
俺も人見知りだし。
恥ずかしいよな。
あ、じゃあ、これやるよ」
友人はポケットから飴を取り出すと差し出した。
「もらったもんだけど」
「…ありがと」
「お!
お礼言えんのすげぇな」
褒められてもぎゅっとしがみついてくる背中を撫でながら友達と分かれ、とりあえず歩きだす。
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