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第160話
隣でぐっすり眠っている恋人の顔を眺めながら、読み掛けの本をサイドチェストの上に置いた。
それから電気を小さくし、薄暗くする。
流石に生活リズムには慣れてきたようだが、だからと言って気を張り続けていているのは伝わってきている。
まぁ、無茶が出来るのも若いからこそだ。
それは分かる。
自分も通った道だから。
けど、それが恋人となると少し不安もある。
親心や学生時代の担任としての気持ちなのだろうか。
スヤスヤ眠る寝顔をまもりたいと思ってしまう。
もうすぐ連休だしな
今年は部屋でゆっくりするか
1日くらい出掛けられたら良いけど、弟の誕生日に帰るっつってたし
今年の連休は前半後半と称されている。
昭和の日は土曜日に重なっているが、平日2日を挟み、憲法記念日、みどりの日、こどもの日で水曜日から日曜日までが休みだ。
流石に間の平日に有給を利用するなんてことは出来ないが、有り難い休息日。
前半は実家に帰っても、後半は一緒に過ごせるだろう。
三条の部屋の方も気になっているので、そちらも少し手を貸せれば良いが。
それに関しては臨機応変に、ということにしよう。
予定を決めすぎても窮屈だ。
スマホを確認してから充電して、漸く電気を消した。
真っ暗闇の中に小さく聴こえてくる寝息が夢へと誘ってくる。
隣に寝転ぶと目を閉じた。
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