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第166話

白米に味噌汁、焼き鯖にお惣菜。 どこからどう見ても美味しい晩ご飯だ。 「いただきます」 「いただきます」 先に食べててくださいと伝えていたのに20時過ぎまで食べずに待っていてくれた長岡。 待たせてしまったことには申し訳なさを感じるが、伝えるなら感謝が良い。 「美味しいです!」 「美味いな。 鯖久し振りに食った」 「この前食べてませんでしたか?」 「あー、味噌煮か。 それ、3月中頃の話じゃねぇか?」 もうそんなに時間が経ったことが驚きだ。 その頃は通話をしていて、今は隣に並んで同じものを食べている。 同じ焼き鯖。 それがなんだか嬉しい。 弟たちに毎日会えなくなったのは寂しさもある。 けど、それとは別に嬉しいこともある。 人間は二者を選べない。 なにを選ぶか、その結果がどうなるか。 そんなのは所詮結果論でしか語れないし、後悔することだってある。 それでも、選ばなきゃ分からないことも沢山あると思う。 「ん、これ美味い。 遥登も好きな味付けだぞ」 差し出されるおかずに、素直に口を開けた。 すぐに口の中へとはいってくる。 噛むとじゅわっと出汁が溢れてきて美味しい。 甘さ加減も好きな具合だ。 「好きだろ」 学校では絶対見ることの出来ない顔で笑う長岡と食べるご飯はすごく美味しい。 「はい。 すごく」 「また買ってくる」 「楽しみです!」

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