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第203話

手のひらに触れると更にキョドる。 あ゛ー…、たまんねぇ たかだか場所が違うだけでこれだ。 ま、自分も人のことを言えたものではないが。 恋人のにおいのする部屋に、その本人と2人きり。 それも見慣れない部屋となれば興奮もある。 指先で平を撫でるように手を握り、拘束するとさ迷っていた視線が此方を捉える。 「あ、の…」 「んー?」 「こ、コーヒー、冷めちゃいますよ…?」 「ぬるい方が飲みやすいだろ」 それはそうだけど…、とボソボソ喋る辺り抵抗出来ないのだろう。 わざと頬にキスをすれば熱っぽい目をする。 期待してくれるなんて可愛い子だ。 宅配の時間指定は2時間。 いつ来るかは分からない。 だから、激しいことは出来ないがその気になれば自分が対応したってバレやしない。 発情した顔をした恋人に対応させるよりはうんとマシ。 とはいえ、差出人は実家ではなく祖父母らしい。 あまり激しくするのも、こう…罪悪感が沸きそうなのでほどほどに。 ほどほど。 「口、…が、いいな、なんて…」 ほどほどって難しいよな。

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