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第208話

コトコトと煮える鍋の中には小さな玉ねぎとウインナー、キャベツと人参が煮えている。 その横で焼かれるのは薄焼きたまご。 ケチャップご飯をのせるとお皿に移すようにくるんだ。 「おー、上手ぇな」 「弟も好きですから。 両親が仕事の土曜日とかに結構作ってました」 もう一つ同じものを作り、上手に出来た方を長岡に差し出す。 長岡の好きな薄焼きたまごのオムライスに野菜をコンソメで煮たスープ。 柔らかな春キャベツは千切りにしてサラダ。 まだ冷凍庫も豊富ではないのでシンプルな料理ばかりだが野菜の鮮度ならバッチリだ。 「美味そ。 本当に食っていいのか?」 「はい」 長岡は調理中も食っていいのか?と食材を減らしてしまうことを気にしていた。 けど、普段は長岡の部屋で食べさせてもらっているんだから気にしないでほしい。 食費も受け取ってくれないし。 風呂だって。 就職しやっと甘えてばかりの関係ではなくなったのだから、存分に食べてほしい。 「いただきます」 長岡は大きく掬うとオムライスを頬張った。 そして、すぐに表情が綻ぶ。 「うっめぇ」 「お口にあってよかったです」 それを見届けてから三条もオムライスを口に運ぶ。 「正宗さんとご飯嬉しいです」 「いつも食ってるだろ」 「いつも嬉しいです」 「じゃ、これからも一緒に食おうな」

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