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第209話
「誕生日はなに食いてぇ?」
「カレーがいいですっ」
「目玉焼きのったやつか?」
「はいっ!」
ご飯を食べながらご飯の話なんて。
けど、明日の話も嬉しい。
隣にいられる約束の話だから。
「あと食いてぇのはねぇか」
「正宗さんと一緒ならそれがいいです」
「欲ねぇな」
「強欲ですよ」
なんたって長岡を独り占めなんだから。
今は学校のことも考えなくていい。
ただ、自由に隣にいられる。
それがどんなにしあわせか。
夜にこっそり会う必要もない。
家族に遠慮することもない。
こうして手を伸ばせば触れられる距離にいられる。
それ以上に願うことはあるか。
「でっけぇアイスとか」
「正宗さんとがいいです」
「コーヒーとかメロンソーダ買ってきてフロートにするとか」
「魅力的ではありますけど、正宗さんには敵いません」
「ほんと俺のこと甘やかすよな」
甘やかされているのは俺の方だ。
そう言おうとしたのに長岡の顔が近付いてきて言葉を紡げなくなった。
「なら、前夜祭からイチャイチャしようぜ」
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