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第213話
昨夜の残りのスープをあたためている間にパンでも買ってくると言われたが、どうせ長岡の部屋に戻るのだから断った。
「美味かったよな」
「お気に召していただけて嬉しいです」
「このちっせぇ玉ねぎが美味い。
あと、おにぎりも美味い」
クタクタになった野菜を食べる長岡は上機嫌だ。
そんなに美味しかったのか。
沢山作ったつもりが、すっかり空っぽだ。
ご飯は冷凍するのに沢山炊いたので簡単におにぎりを握った。
コンソメスープにおにぎり。
合わないような組み合わせだが、家庭料理なんてそんなものだ。
「米、冷凍したらすぐ戻るか?」
「俺はどちらでも。
することもないですし」
ある程度の部屋の片付けは済んだし、荷物の受け取りもした。
あとはどちらの部屋にいてもさほどかわらない。
「なんか遥登の部屋だと思うと離れがたい気持ちもあるよな」
「そうなんですか?」
「そりゃそうだろ。
好きな子の生活スペースだそ。
えろい」
「えろい……?」
「えろ本ねぇな?
玩具とか」
玩具はある。
実家に置きっぱなしなんて出来なくて持ってきた。
けど、鞄に入れてクローゼットに隠してある。
「ローターどうした?」
「……」
「はぁるちゃん」
「……あります」
「流石に実家に置いとけねぇもんな」
たまに自分でするのも良いけど、と長岡は言葉を続けた。
「けど、いつでも発散に付き合うからムラついたら教えてくれよ」
「…善処、します」
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