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第217話

「大きかったですね」 「あぁ」 お互いのスマホが鳴りはじめ、各々の生存確認がはじまる。 両親や上司、簡単にそれらを済ませていく間にも小さな揺れが続く。 「酔いそうです…」 「酔い止めあった気がするな。 待ってろ」 特別三半規管が弱いというわけではないが、どうにも気持ち悪い。 揺れる液体を見るようにしていたがあまり効果は感じられない。 けど、だからといって人間になにか出来るわけでもなく耐えるしかない。 「あった。 飲めるか」 「ありがとうございます」 「なんか吊るすか。 ネクタイとか。 遥登縛った縄ならあるけど」 「縄は流石に…」 これに関しては出来ることが限られている。 頭を騙すのが一番簡単か。 長岡はハンガーにネクタイを結び付け本棚に引っ掻けた。 それからグラスに水を汲みテーブルに置いた。 「ありがとうございます」 「あぁ、これくらいな」 連絡が落ち着くと漸く薬が効いてきたのか楽になってきた気がする。 プラシーボでも構わない。 やっと落ち着いて腰を下ろせた。

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