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第245話
焼きそばに値引きされた惣菜。
冷蔵庫の中にあった野菜の味噌汁。
米もしっかり食べて、腹がぽっこり膨れている。
「先に風呂入ってこいよ」
「でも、洗い物したいです」
「洗い物は俺がすんだよ」
「作ってくださったのに、なんで洗い物するんですか…」
渋い顔を見せるが、長岡は何処吹く風。
皿をサッと持ってスポンジを握ってしまう。
「じゃ、かわりに今度ベッドで甘えてくれよ」
「え…っ」
「そっちの方が嬉しい」
「そ、れは……あの、いつも甘えてる気がするんですけど…」
ベッドの上以外でもしこたま甘やかされて甘えているが。
今だってほぼ上げ膳据え膳だ。
長岡より先に帰宅出来なくなったことが痛い。
仕事をしている間に長岡が家事をしてしまっては、不公平すぎる。
そんなことをしてもらうために付き合ってるわけでもない。
どうしても面目なく思ってしまう
「俺が忙しい時は甘えるから」
「っ!」
「先の話になるけど夏休みとかな。
盆も仕事だから休みたかったら交代でとるんだよ。
俺も今年は1日くらい休みとってもいいしな」
「俺に出来ることならなんでも!」
「あと、また遥登の部屋に行きてぇ。
でっけぇベッドでまた寝ようぜ」
「はいっ!」
1つ、楽しみなことが増えた。
2つ、嬉しいことが出来た。
先の話だって嬉しいことにはかわりはない。
「あ、忘れなかったら明日醤油買うの言ってくれ。
もうなくなるの忘れてた」
「部屋から持ってきますか?」
「そういうことも出来んのか」
この顔から家庭的なことが発せられるとやっぱり不思議な気持ちになる。
だけど、それが長岡らしくもある。
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