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第252話
「まだ残ってたのか」
「あ、長岡だ。
今回テスト難しい?」
「授業受けてたら特別難しくないですよ」
「古典は?」
「古典も」
教室を覗けば勉強をしている3人組を見付けた。
見付けたのはあちら側も同じらしく、すぐに来週のテストの話しになる。
戸締まりの確認に来ただけだが、特になにか時間に追われていることもない。
3人の近くへと寄っていく。
「そんなに範囲は広くないだろ。
プリントもしてるんだろ?」
「範囲が広くなくても深いだろ…」
「俺はもう補習するって決めてるから」
「おいおい…」
項垂れる理系2人をにこにこと眺めているのは三条。
文系だから余裕というより、2人が好きだからこその表情だ。
三条の前にも教科書やノートが広がっている。
ちらりと視線を落とすと分かりやすくまとめられていた。
これを見れば大方の問題は解けると思うのだが。
特に田上は暗記に強い。
その時だけでも覚えてしまえば赤点は免れると思うが。
「どこが分からない?
少しなら付き合えるから」
「マジ?
ここ、あと…ここ」
「ここは暗記が良さそうだな。
考え方が分からないならそれが早い。
活用は覚えてるか?
それを使って…」
苦手と言いつつもしがみつこうとしてくる田上と吉田。
こういうところが長所だと思う。
口では諦めると言っても、完全には手離さない。
そういう強みのある子達だ。
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