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目の前が真っ暗になる。
「っ、お前ら……!」
「わりーわりー!じゃぁな!!」
「おれら先帰るわ」
AさんとBさんは足早に去っていった。
残されたのは、トシさんと、女の子2人。
(っぁ、あ、どうしよう……)
人の告白なんて聞いちゃいけない。
それでも足は全然動いてくれなくて。
(ゃだ、嫌だよ…トシさん……)
こんな何処にでもいるような僕より彼女の方がずっと綺麗なのは分かる。
しかも相手は女の子、男に好意を寄せられても気持ち悪いだけ、それも分かってる。
思うだけで、見てるだけでいいって思ってた。
話しかけようと頑張ってはみたけど、でも駄目で。
それでも、毎朝1人であくびをする、トシさんが大好きだった。
それを見るだけで幸せだったのに。
(嫌だ!!)
隣に女の子がいたら、僕はきっと笑えない。
(やめてって、言おうか……?)
でも知らない人に告白されても、トシさんはきっと困る。
トシさんを困らせたくない。
でも、あの子を彼女にならせたくない。
(どうしよう、どうしよう!!)
告白の現場なんか見たくなくて、必死に下を向いて目をつむって
グルグルと思考回路を必死に動かしてる、この瞬間にも
「ずっと前から好きでした……! わ、私と、付き合ってください!!」
時間は待ってはくれなくて。
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