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⑦
「なんだよ、みんなしてっ…オレだけ仲間外れみたいでワケ分かんないじゃんか!」
ひとり置いてけぼりを食らい、遂には不満爆発。
それを見かねたのか…ロロが意を決したよう、おずおずと口を開いた。
「あのねっ、セツ…」
「ん?」
「神子の血は、特別だからねっ…」
色白な頬を赤くしながら、必死で説明しようとするロロだったけど。上手く言葉がみつからないのか、なかなか話が進まなくて。
焦れたジーナが、横から助け船を出す。
「だからさ!そのっ…神子を手に入れると、ソイツも無敵になれるって伝説があんだよ!」
「……んん?」
「うーん…それじゃあ、まだ足りないかなぁジーナ。」
やんわりジーナにダメ出しするアシュレイは、笑いを堪えるのに必死で。
オレはなんとなく隣りのルーファスを、横目でチロッと伺うけど…。何故だか顔を赤くし、目を逸らされてしまった。
うぬぬ~…コイツはあくまで、しらを切るつもりだな…。
「要は…神子と肉体関係を持てば、その恩恵に肖 れると言うことですよ。」
最終的には面倒になったのか、傍観していたヴィンセントの、歯に衣着 せぬド直球な発言によって。その答えは、あっさりと導き出されたのだが────…んん?
ヴィンセントのやつ、今さらっとスゲーこと言っ…
「え、えぇ…?」
「やだなぁセツってば、もう解ってるクセに。まぁだ分からないフリをするのかい?」
ぽかーんとするオレに、しょうがないなぁとアシュレイ。
「解りやすく言うとだね。キミとエッチなコトをしてしまえば、誰でも無敵になれちゃうって話だよ?」
あくまで伝説だけどね~と。
笑い飛ばすアシュレイに、オレは目が点になる。
え、ちょ…なんでそんな軽い感じで爆弾発言しちゃってんの、この人?
「いやいやいやいや、オレ男じゃんか…」
そういえば神子で男なのって、俺が史上初なんだっけ?確かそんなことを、トリント様が最初に言ってたしさ…。
だったら男のオレには、殆ど関係ないんじゃ──…そう訴えてみたものの。
「普通に考えれば、そうなんだけどねぇ…。」
「その常識が、欲に目が眩んむ輩に通用するかどうかなど…。考えずとも、判りますよね?」
唯一まともに話せるアシュレイとヴィンセントが、交互に説明するのを。逃避行した思考で、ぼんやりと聞き流す。
え?…てことはさ。信憑性もクソもない伝説のせいで、オレの貞操が狙われちゃうってこと…?
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