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②
(…ルーファスは、どう…なのかな…)
ふと思い出したよう、扉の向こうにいる守護騎士を想像して。湯で火照った身体が、更に熱を帯びていく。
や…例えばの話、だよ?
ルーファスなら、どんな反応すんのかな~…ってさ。
考え出したら、妙にそのことが頭から離れなくなり。胸の奥が締め付けられたよう、ぎゅっと苦しくなってしまった。
アイツは優しいから。
正面切って拒絶とかはしないだろうけど…
「やや…それこそ無いわ、ないない!」
自分で全否定しておいて、ヘコむオレってどうなの?…って、恥ずかしさからツッコみたくなるし。
アイツが絡むと、なんか調子狂っちゃうからヤダ…。
そんな調子で、鏡に映る己の貧相な身体を眺めながら。ブツブツと独り言を呟いていると…
「セツ、何かあった────…の、か…」
遠慮がちに開かれる扉の音に。
弾かれ振り向けば、バチリと目が合う。
「あっ…その───…」
気まずい空気に固まる双方。
言い訳もみつからず目を泳がせれば…
ルーファスの視線が、無意識にも一点に注がれて。
釣られて見やれば…それはオレが唯一腰に巻き付けている、タオルであり。今にもソレがずり落ちそうだと気が付いた瞬間、現実へと引き戻された。
「わわわっ…!!」
「す、すまないっ…!」
真っ赤になってタオルを押さえ、その場にへたり込むオレに。慌ててドアを閉めるルーファス。
ちょ、今の見られて……た?
(うっわ~…なんだコレ…)
恥ずかしっ…や、別に自分から風呂に誘ってたわけだし?男に裸見られたぐらい、なんてことないハズなんだけども…。
さっきまで考えてたこととか、醜態を晒した相手がルーファスってだけで。なんとも言えぬ感情が熱を上げ、落ち着かなくなるから…。
そうなるとオレはもうパニック状態、忽 ち冷静でなどいられなくなった。
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