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「だったらさ…これからちゃんと守ってくれればいーだろ?」 改めてルーファスを見据え、告げる。 「オレは自分で戦ったりは、出来ないから…」 昨日、己の身に起きた災難を目の当たりにして。 不本意だが神子としての実感が、ようやく出てきたのだけど…。 あの不思議な力も、その場しのぎだったようで。 騒動の後、光もいつの間にか消えてしまってたし。自由自在に操れるわけじゃなさそうだったから、いざって時にちゃんと機能させられるような自信もない。 あんな事が起こってからでは遅いし。 次もどうにかなる、なんて過信してたらまた痛い目見そうだしな…。 「オレにはさっ…お前が、必要なんだから。」 これからもずっと傍にいてほしい。 恥じらいながらも、切に懇願したならば。 ルーファスも、オレの気持ちを理解してくれたのか。少しだけ困ったように嘆息を溢したものの…次にはにこりと微笑んでくれた。 「ああ…今後何が起ころうと、私はお前の剣となり盾となり、全身全霊を以て守護すると誓おう。」 「ん…期待してる。」 オレだってお前に迷惑掛けないようにしなきゃ。 ルーファスにはもう、あんな苦しそうな顔、させたくないし…。 だからこそ軽率な行動は控えなきゃ。 紛いなりにも神子なんだし、これからは何をするにも充分気をつけてかないとだよな…。 そうお互いを励まし合う中で。 オレも密かに心の内で、誓いを立てていた。 と…そうこうしてるうちに、なんだかまた甘い空気になってきたので。振り払うよう、急いで支度を済ませたオレは。 後れ馳せながら朝食を取るため、ルーファスと一緒に1階へと降りたんだけど… 「セツ───ッ!!」 待ち構えていたロロが、オレを認めるなり猛ダッシュで体当たりをかましてきて。不意打ちをまともに食らってしまうオレは、よろけて倒れそうになるのだが…。 そこは咄嗟にルーファスが受け止めてくれたため、事なきを得る。 「いっ…痛いってば~、ロロ…!」 「あ、ごめんねセツ!怪我、してたんだよねっ…」 ならず者に暴行され、一夜明けて。 怪我の具合は思ったより軽かったのか、随分マシにはなっていたけど…。まだあちこちガタがきてたもんだから。ロロからの熱烈な抱擁を受けたオレは、堪らず小さな悲鳴を漏らした。 「昨日は本当にごめんねっ…ボク、ついて行かなかったから…」 守護騎士だというのに、自らの用事を優先してしまったことを、詫びるロロに。オレは笑ってポンポンと頭を撫でてやる。 「いいんだよ気にしなくて。これはオレの不注意が招いたことなんだし。」 気になってルーファスを見上げたら、ロロとおんなじ顔してるし…。そんな責任感じなくてもいいのになぁ。

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