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②
「いや、ルーって意外と大胆だよな~。」
「セツにエッチなことして怒られてたしね~!」
ジーナはフムフムと納得して頷き、ロロは相変わらず見た目を裏切りとんでもない暴言を吐き出して。
「ルーファス、そういった大事なことは我々にもきちんと報告して頂かないと。セツには神子の、貴方には守護騎士としての立場があるのですから…」
「ちが、私はそんなつもりでは…いや…」
ヴィンに謎の説教までされるルーは、面食らいながらも誤解だと焦り出すが…
「ルー…」
オレが恥じらいながらルーを見上げると、真っ赤になって狼狽え始めてしまい。
「その…私はセツに似合うと思っただけで、下心というかっ…決して邪な考えなどでは、」
すまないと…指輪の意味を深く考えなかったことに、平謝りのルー。
「けど、セツも甘んじて受け取ったなら、満更でもなかったんじゃない?」
「え…?や、それはっ…」
うふふとアシュに意地悪され、オレもドキリとして。
無意識にルーと目が合えば、何かを期待するような無言の圧みたいなのを掛けられてしまい。
「もおっ…ルーがちゃんと考えて、渡さないから!」
オレまで弄られちゃったじゃん!
真っ赤になって憤慨するオレに、ルーはしゅんと小さくなり…
「す、すまない…」
軽率だったと、深々頭を下げられてしまった。
や…本気で謝られてもなんか複雑だし。オレも浮かれてた分、考えが足りてなかったけどもさ!
だって…どんな意味であっても、ルーがオレのことを思ってプレゼントしてくれた物だから。
単純に、嬉しかったんだもん…。
「さあ、からかうのはこれくらいにして…」
朝食が冷めてしまいますよ、と。
聞き捨てならない台詞を吐くヴィンの、切り替えスイッチの早いこと早いこと。
「むぅ…みんな解っててやってただろ…」
「ごめんねセツ、だってルーばっかズルいんだもん~!」
ボクだってセツを独り占めしたいのに~って、ロロは可愛くむぎゅむぎゅしてくるから。全く以て憎めない。
「ルーには色々と、感謝されたいくらいだもんな~。」
「だよねえ、僕達は早々に身を引いてあげたんだし…ねえ?」
ジーナとアシュは、ルーを囲みニヤニヤしてるし。挟まれたルーはたじたじだ。
一体なんの話してんだろ?
「あ~もうっ、オレ腹減った!」
ヴィンはもう、みんなを無視して勝手に食べ始めてるし。これ以上指輪の話を蒸し返されたも、困るので。
オレは話題を断ち切るよう、どっかり席について。イタダキマス!と、大きな声で合掌するのであった。
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