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「ふふ…なんだかオリバーさんは、ルーに似てますね。」 だからかな… 気付いたら思ったことを、ぽつりと声に出していた。 ルーの名前が出たことで、オリバーさんは何故か固まって物憂げに黙ってしまい。 オレは首を傾げたまま、長身の彼を見上げていると… 「確かに、彼とは何かと気が合いますし。自分でも思い当たるところはありますが…」 複雑な面持ちを浮かべ、ルーよりも明るいエメラルドの瞳で…じっと見つめてくる。 「…セツ殿は、よくルーファスと共にいますね…」 不意打ちに核心めいた質問を投げられ、ドキリとするオレは。 あからさま過ぎるくらい肩を揺らし、思わずオリバーさんから目を逸らしてしまう。 「そう、ですかね…」 誤魔化すよう絞り出した声も、変に上擦っちゃって逆効果だったが…。 「他の守護騎士達とも親しそうには見えましたが…特にルーファスのことを、信頼されているのだな…と。」 オレとルーを見て、感じたことを口にするオリバーさん。もしかしたら彼にも…オレが抱くルーへの感情が、バレてるんだろうかと… オレは内心ドキドキして、落ち着かない。 「ルーは責任感が人一倍強いし、いつもオレを助けてくれるから…」 好きだなんてことは絶対言えないけど。信頼って言葉は、嘘じゃないから…。 後ろめたさをひた隠しつつ、そう当たり障りなく答えたら。 「それは、羨ましい限りですね…」 「え…」 「私も神子に憧れ、守護騎士を夢見たひとり…ですから。」 守護騎士は、なりたくてなれるものじゃない。 大前提として、まずは神子が召喚されなきゃ始まらないんだし。 更に最難関の特級騎士団に入隊し。 且つ、女王陛下に選定されなければならないのだから。 オリバーさんは周囲から、最も守護騎士に近しい者だと言われてただけに…内では複雑なのかもしれない。 それでも、彼は笑う。 「私は、今の役割に誇りを持っておりますし…セツ殿をお慕いしている気持ちに、何ら変わりはありませんから。」 彼もまた、ルー達と同じように。 神子としてだけじゃなく、オレ個人を見てくれている。 こんな素敵な人にまで慕ってもらえるなんて… オレはなんて幸せ者なんだろうか。 「オレはまだまだ未熟ですし、みんなに迷惑掛けてばっかりですけど…」 こんな風に思って貰えるような、価値のある人間ではないのだけれど… 「オリバーさんにそう言って貰えて…すごく嬉しいです。」 ちょっと感動してうるうるしちゃったものの。 笑顔で感謝を伝えたら、オリバーさんは照れたように赤くなってしまった。 こう…意外と照れ屋さんな感じも、ルーに似てるよね?

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