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「あっ…」 ルーの手が、オレの身体を緩やかに滑る。 それはオレという存在を、確かめるかのように。 唇には甘く啄むようなキスを与え。 黒髪に、額から頬へと順番に降りて…耳元で留まり。 そこに直接、何度も愛を囁く。 たったそれだけのことなのに。 身体が熱く痺れていき…すごく満たされた。 更には… 「はぁ…あっ…だ、めっ…」 輪郭を指の腹でなぞられ、追い打ちにチュッと音を立てながらキスを降らされて。 我慢出来ず、口から熱っぽい声が漏れ出てしまう。 「セツは白いな…この黒髪に良く栄える…」 綺麗だ…と、はだけたオレの胸元を指でなぞられた。 「お前の方がっ…綺麗だろ…」 肌は健康的に程よく焼けて男らしいのに、染みひとつないし…そう照れ隠しに返せば、ルーは、いや…と首を振る。 「セツはもっと柔く滑らかで…そうだな、触れると心地良いんだ。」 首筋で囁くから…吐息が肌に伝わり。 ゾクゾクするそれに、オレは小さく呻き声を上げた。 「ばっ…ヘンなこと、言うなってば…」 声が出ちゃうからって、堪らずルーの首に腕を回したら。ルーファスは、なんとも色っぽい嘆息を吐き出して。 「もっと聞かせてくれ…」 その声も潤んだ瞳も全て、自分にだけ… 誰にも見せたくはない…と。 ルーは態とらしく、耳元にキスをする。 ああ… これじゃあオレの思考なんて、簡単に溶かされちゃうし…もっと触れて欲しいとか思ってしまうから。 オレはルーの首を抱き寄せ、お返しとばかりに胸元へと額を擦り付けた。 「もう…」 そんなことより早くキスしてよ… オレからおねだりしたら、すぐ唇を塞がれて。 煽り過ぎだと、余裕なく吐息を吐き出すルーからも…仕返しされ、より深くソコを奪われる。 「あっ、ふぁっ…んん…ッ…」 「はぁ…セツ…」 ぴったり身を寄せ、互いに舌を絡め合う。 自分がこんな積極的になれるなんて、思ってもみなかったけど。 大好きだから、欲しくなるのは必然だし。 やっと…この想いが通じ合えたんだから。 (あっ…) こんなコトしちゃったら、身体が反応するのも必然で。本当はもう随分前から、気付いてはいたんだけど…。 自分と同様に熱を持つ、ルーのソレを意識してしまったオレは。思わず顔を赤らめる。 そういえば…

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