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「んんッ…な、に…コレっ…」 ただルーとオレのとが、直に触れて擦れただけ。 なのに例えようのないほどの快感が、全身を駆け抜ける。 そうなると、なんだかスゴく厭らしいコトしてるみたいで…きっとルーが相手だから、なんだろうけど… 「まずい、な…コレは…」 「んあッ!…るっ、動いちゃだめだっ…てっ…」 身を起こそうとルーが少し動けば、ソコにも摩擦が生まれて。与えられた刺激にビクビクと身体が震え… またそこから、強烈な快感が生み出される。 「セ、ツ…」 「んんっ…なっ、に…」 夢中でルーの首にしがみつくと、耳元で名前を呼ばれて。 余裕なく返事をしたら、 「このまま…いいか…?」 密着する箇所を、ぐっと押し付け問われる。 涙目でウンウンと頷いたら… 目尻にキスを落とされた。 「あっ…ああっ…!」 互いに猛るモノを擦り合わすように。 ルーがゆっくりと腰を揺らし始め…途端に押し寄せる淫楽の波に飲まれ、喘ぐ。 「るっう…やぁ…っ…んンッ…」 「セツ…気持ち良い、か…?」 うんって上擦った声で答えたら、 「俺も、だ…」 野性的な声音で、唸るように返され… オレの身体は秒で魅了され、身震いする。 こうしてぴたりと抱き合って、ルーが上で腰を揺らしていると。まるで本当に繋がって…エッチなことを、シてるみたいだったから。 想像したら身体は更に昂って… この淫らな行為が、より官能的なものへと変わっていくのがわかった。 「セツ…っ…」 「あっあっ…る、はやっ…!」 ルーもスゴく感じてるみたい… 口寂しさに見上げた顔は、汗を滲ませ荒々しく息を吐く。 上からオレを離そうとしないその眼は、 いつになく凛々しくも勇ましくて… メチャクチャ、エロい。 普段はあんなに爽やかで。 王子様みたいに、キラキラしてるのに。 こんな獣みたいな、ギラギラした一面もあっただなんて… これがオレとの行為によるものだと思ったら。 高まる幸福感で、胸がいっぱいになっていった。 「ああ…るっ、ルー…!」 「ん……」 必死に抱き付いて、中心に与えられる摩擦に歓喜し…酔いしれる。 もう頭ん中は真っ白、視界はチカチカして… 口から発せられるのは、悦に浸る喘ぎだけ。 それでも無意識にルーの名前を呼んでいて。 ルーが吐息混じりに、返事をしてくれたから… 「大好きっ…」 「ッ……俺も、だ…」 愛している───── 互いに、この腕に抱く者に向け。 気付いて、隠して、でもやっぱり好きで。 ずっとずっと言いたくて、言えなかった想い。 今は気にせず、何度も言葉にして紡げる。 そうして、想いを通わせた先に夢見た熱情は。 淫靡な行為ではあれど、スゴく幸せで、 全てを満たしてくれるから… ただ本能で、欲に従い、溺れたい。 オレもルーも目を合わせたまま。 この行為が、大好きな人との睦言であるのだと、確かめるかのように。 ひたすらに互いの熱をぶつけ合い。 もう、堕ちてしまいそうだ… 「る、うっ…も、いっ…」 「セツ……セツっ…」 薄暗い部屋の中、月明かりだけがオレ達を照らす。 浮かび上がる姿は、ベッドの上で激しく揺らめくふたつの影。 衣服をはだけさせ…肌と肌、熱と熱を絡めさせ、自ら快楽の虜となる。 理性の壁を取っ払い、 目の前の人にだけ意識を委ねれば。 高みなんてあっという間… 途端に限界が、迫りくるのだ。 「るぅ…ああっ…」 「セツっ…愛している…」 甘い甘い言の葉が、オレの耳に囁かれ… 全身がガクガクと震え出す。 「ル───……あああッ…!!」 「ッ……!」 ルーが生み出す律動が、中心のモノを一際強く抉ったら。オレは理性を切り捨て、悲鳴じみた嬌声を上げ… 潔く、欲を吐き出す。 少し遅れてルーの身体もガクンと揺れて。 同様のソレを、オレの腹へと解き放った。 「はぁ…ぁ…っ…」 静寂を汚し、室内に湿っぽい息遣いだけが響く。 ルーが影になり、オレの顔を覗き見て… とろんとした視界で見つめ合ったら。 自然と唇が重なって… 「ンっ…」 「セツ…好きだ…」 愛している。 触れたままの唇が、そう紡いだのを見届けたオレは。 声にならない言葉で返し。 すとんと夢の中へ、落ちていくのだった。

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