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⑤
「はわわぁ~…ヤバいヤバいよ、コレは…」
ダッシュで部屋へと戻ってから、じっと待つのも落ち着かなくなり。
さっき入ったばかりだとは思いつつ…念のためにと、もう一度シャワーを浴びて念入りに身体を洗ってみたり…。
寝間着に袖を通し、ベッドに腰掛けソワソワ、
意味もなく部屋を歩き回ってはソワソワ…。
早く来ないかなって反面、緊張と不安がごちゃ混ぜになりつつも。
その時をじっと、待ち詫びていた。
(心臓、爆発しそう~…)
例えるなら、新婚初夜を待つ花嫁みたいな?
こういう時…どう待つのが、正解なんだろう?
「だっ、大丈夫だよねっ…ちゃんとキレイにしたし…。」
二回もお風呂に入ったのに、意味もなく身体の臭いを確認してみたり。
…というか、別にコレが初めてってわけでもないじゃんね?今までだってチューとか色々…エッチなことは、そこそこシてきてるんだし。
こんな意識するとか、今更だとは思うんだけど…。
(てか、ただ部屋に行くって言われただけで…深い意味は、無いかもだしっ…)
期待し過ぎないように、そんなことを考えてはみても。いつものルーなら、わざわざそういうことを聞いてくることなんて無かったから…。
やっぱり、そういう意味…なんだと思うし。
緊張はしてても、それが嫌なわけじゃないんだからさ…。
(オレだって、ずっと我慢してたんだ…)
ルーとなら、そうなりたい。
恋人として、もっともっと…深いところで繋がりたい。
部屋で独り待ちぼうけしながら、あれこれと考えに浸っていると────
「ぴゃっ…!!」
コンコンと、扉がノックされ飛び上がる。
うるさい心臓をぎゅっと押さえ、
一度大きく深呼吸して心を落ち着かせてから。
「どっ、どうぞ…」
上擦る声でなんとか返事をすれば。
扉はゆっくりと開かれていった。
「待たせてしまったな…。」
カチャリと扉を閉めるルーは。
風呂上がりなのか、頬に水滴を伝わせる。
急いで来たからだろう、髪の毛からも少し雫を滴らせていて。寝間着のルーは、なかなか拝めないから…ちょっと新鮮だった。
「眠くなってはいないか?」
「う、うん…」
念のため問うルーに、ギクシャクしながら答える。
心臓の音が、先程からヤバいくらい鳴ってるし。
頭の中は相当に浮わついてて…もうパンク寸前だ。
「…傍に行っても、良いだろうか…?」
追い打ちとばかりにルーから問われ、肩が揺れる。
「えっ、あ…いーよっ…」
間を置いて思考が追い付いて、オロオロしながら返事をすれば。ルーはベッドに座るオレの方へと歩み寄り…隣にゆっくりと腰を下ろした。
触れてしまいそうな距離に。
そこから、熱が伝染するみたく熱くなる。
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