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―虚無の嵐―

信号機に凭れながら自分の意識が頭の中で、複雑に交差しながら俺は現実に戻った。 車道側からは車が何台も通過する音が聞こえた。 ……このまま車に向かって飛び込んだら一層の事、楽かもな。  俺はくだらない事をそこで考え始めた。 今ここで飛び込んだら、今日の夕刊とニュースに自分の名前が載るかもな……。  俺はふとその事を思った。 「このまま……」 そんな事を考えてるうちに、いつの間にか信号機が赤から青に変わっていた。信号機に汗をかいて凭れていると、横をすれ違い際に通る人達は何故か俺を白い目で見てきた……。  そこで堪らなくムカついてその場で大声で怒鳴った。 『お前ら見てんじゃねーよっ!!』 周囲に向かって怒鳴るとスクールバックを掴み、信号機が青から赤に変わるのも無視して横断歩道を走って渡った。そして、近くの歩道橋を一気に駆け上がり、街の中を突っ走った。  クソッ、畜生っ!!  どいつもこいつも俺の事バカにしやがって!!  クソ!!  そのまま無我夢中で走った。そして、いつの間にか気がつくと公園に辿り着いていた。誰もいない夕日に沈んだ公園に、虚しい風の音だけが木枯らしに乗せて殺伐と吹いては木々を揺らしていた。  公園にあった蛇口に近づくと、喉が乾いて水を一気に飲んだ。 そして、込み上がる怒りが頂点に達すると水道の蛇口から出る水で自分の頭をそこで濡らし始めた。

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