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―虚無の嵐―
次の日、いつもと変わらない朝が来た。鳥達の囀ずりの声でベッドの上で目を覚ました。いつもと変わらずに朝から体がダルく重たかった。起きてベッドから起き上がろうと体に力を入れた。
どう言う訳かなかなか身体が言う事を聞かずに、俺はそこで力尽きて再び寝込んだ。
「……ああ、学校いきたくねぇ」
宙を仰ぐように呟くと、見馴れた天井を見ながら暫くボーッとした。どうせならこのまま一生深い眠りにつけたらいいのに…――。
俺はふと、そう思った。ぼんやりとしていると部屋のドアをノックする音が聞こえた。
「貴也君、起きてる?」
その声は祖母の声だった。俺はベッドから返事を返した。
「ハイ、起きてます……」
返事をすると祖母が部屋に入って来た。昨日は夜遅くに帰って来たので俺は祖父母を心配させてしまい。その事もあり、朝から二人してぎこちなかった。祖母が部屋に入って来ると何気なく目を反らした。そして、俺の方を見てくるとニコニコしながら彼女は笑った。
「ねぇ、貴也君。良かったら部屋のカーテン開けてもいいかしら?」
その問いに俺は首を横に振るが、祖母は部屋のカーテンを勝手に開けた。一瞬、日の光が部屋に差し込むと、眩しくて方目を閉じた。
「…ッ! 里葎子 おばあちゃん眩しい、 カーテン閉めて!」
そう言うと祖母は悪戯に笑った。そして、今度は部屋の窓を開けた。
「貴也君、部屋の空気の入れ替えしなきゃ駄目よ。カーテンを締め切っちゃダメってお医者様に言われたでしょ?」
そう言って祖母は部屋の窓を全開に開けた。 外から冷たい秋風が入ってくると、俺はベッドの中で身震いした。
「さ、寒い…――!」
その場で布団に包まっていると祖母は言った。
「あら貴也君、外に鳥の巣箱作ったの?」
祖母はそう言うとベランダの外に出た。俺は渋々ベッドから出るとカーディガンを羽織った。そして、ベランダの外に出た。
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