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―虚無の嵐―

暫く経って祖父母に背中を押されると結局、学校に行く事になった。別に学校が嫌いな訳じゃなくただ単純にダルくて、行きたく無かっただけだ。俺は毎日続く同じ日常に飽きていた。  薬を手離せない自分。  病気と闘っている自分。  何もかもか嫌で消し去りたいと思う自分。    生きるのが辛くて苦しくて嫌になる自分。  消え去りたいと思う自分。  死にたいと思う自分。  孤独な自分…――。 終わりがなく息がつまりそうな日常に俺は自分の手で『未来』をあの日、全部終わらせたかった。それを俺はアイツに邪魔された。  もう学校なんて行くかと思っていたのに、結局今もこうしてスクールバックを片手に持って学校に行こうとしている。退屈で不変なこの世界に、俺はガラクタで溢れてるおもちゃ箱のような世界に心底飽きていた。 「俺もこうやってドンドン腐っていくんだな……。どうせ腐るなら今終わらせたい…――」 信号機の前で立ち止まり。その事を不意に考えると虚しく呟いた。

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