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偶然は必然!? 7
そこから先はもう、なし崩しだった。
狭い車内では流石に最後までは出来ず、物足りなくてバスを降りるなり近くのラブホテルへ雪崩れ込んだ。
部屋へ入るなり互いの服を脱がせ合い、シャワーを浴びることも忘れてベッドに押し倒され、互いの身体を貪るように夢中で求め合い現在に至る。
(そう言えば、結局名前すら聞いていないな……)
そっとベッドを抜け出し熱いシャワーを頭から被る。
我ながらどれだけがっついていたんだと、少し呆れてしまう。
でもまさか、あんな小綺麗な顔をした青年が自分と同じゲイだったなんて。しかも、今まで自分が出会ったどの男よりも断然エロかった。
積極的にグイグイと誘ってくるような男はウザいだけだと思っていたのに、身体の相性がすこぶる良かったのか、つい時間を忘れて夢中で求めてしまった。
30代半ばにもなってあんな余裕のないセックスをしたのは初めてだった。今思い出しても心臓の鼓動が激しくなる。
いつ誰に見つかってもおかしく無い状況で声を押し殺しながら快感に耐える表情に感じる背徳心が余計に情欲を掻き立てた。
失恋の痛みを忘れる為に旅に出たはずなのに、一体なにをやってるんだと冷静になった今なら思う。
だが、あの時はそんな事を考える余裕もなかった。
『やばい……気持ち良すぎて、すぐイッちゃいそ』
耳元で囁かれた甘美な言葉を思い出しそうになり、蓮は慌てて頭を冷やそうと勢いよく冷水を頭から浴びた。
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