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秘密の関係 2

草薙弓弦と言えば、確か獅子レンジャーに抜擢されていたメンバーの一人だったはずだ。 今回のキャスト陣の中で最も人気が高く注目されている若手俳優の一人で、女性ファンが多い。 確か、今年の抱かれたい男トップ10入りを果たしている男――。 一体、どんな人物なのだろうか? この間はナギにばかり気を取られしっかりと顔を見ていなかった。 長居をしたつもりは無かったが、知らないうちに扉の前で足を止めてしまっていたらしい。 「じゃあ、弓弦。また後でね! ぅわ」 突然扉が開いて、中から少女が勢いよく飛び出してきた。 避けようとしたが、避けきれず胸元にポスっと少女がぶつかる。 「ご、ごめんなさ……うわ、キレーな顔」 「あぁ、いえ……」 慌てて顔を上げた少女と視線が合い、ぼそりと呟かれた言葉に思わず苦笑する。 「姉さん! ドアを開けるときは周りを確認しないと……」 半ば呆れたような声を上げながら、部屋の中から端整な顔をした青年がひょっこりと顔を出してくる。 確かに小作りで整った顔立ちをしている。細身で身長が高く、全体的にシャープな印象を受ける彼は肌もきめが細やかでこげ茶色の髪がさらりと揺れた。 (へぇ、これが噂の草薙弓弦か……) 確かに、これはかなりの美形だ。クールビューティと言う名を欲しいままにしているという噂も納得できる。 「あ、ごめんなさい。怪我なかったですか?  急いでたもので……。失礼します!」 蓮の胸元に突っ込んできた少女はたっぷりと蓮の顔を凝視した後我に返ると、物凄い勢いで謝罪だけして返事も聞かずに走り去って行った。

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