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秘密の関係 7
「こんなにしておいてよく言うね。気持ち良いんでしょ?」
「ち、違っ! あっ、あ……駄目だって……っ」
「何が違うの? ほら、僕の手の中でビクビク脈打って今にもイきそうじゃないか。なんだかんだ言ってこの状況に興奮してるんだろう?」
耳元で囁くと首筋に鳥肌が立ち、更に硬く張り詰めていくのが手に取るようにわかった。
「あー、すっごいエロい。このまま一回イッとくかい?」
親指で鈴口をグリッと刺激すると一際高い声が上がる。
「やだ、ほんとに止めてってば……! っう、や、もう出る……っ!出ちゃうっ」
切羽詰まった声で懇願する彼の視線にぞくぞくとした快感を覚える。
「我慢しないで出しちゃいなよ」
耳の穴に舌を這わせながら指先に力を込めて強く擦り上げると、彼の体が弓のように反り返った。その拍子にシャワーのコックを強くひねったらしく冷たい水が二人の頭上から降り注ぐ。
「冷たっ!」
慌ててコックを捻るが時すでに遅し。お湯に変わるまでにはしばらく時間がかかりそうだ。
「はぁ……。あーぁ、結局びしょ濡れだよ……」
濡れてしまったシャツを脱ぎ捨てながら思わず溜め息をつく。湯の奔流を頭から浴びて服もパンツも全てずぶ濡れになってしまった。
「それはこっちのセリフ! 俺、ヤだって言ったじゃん」
恨めしげに見つめてくる瞳は涙で潤んでいる。頬も紅潮していてまるで情事の最中のような表情で言われても説得力が無い。
「ごめんごめん。つい君が可愛くて意地悪したくなったんだよ。でもまさか本当にイクとは思わなかったけど」
「~~ッ、誰のせいだと!!」
真っ赤な顔で睨み付けてくる彼に苦笑しながら濡れた前髪を掻き上げ、蓮は額に触れるだけのキスを落とした。
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