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動揺と葛藤 12
自分の指に相手のそれが絡んだかと思った瞬間、ぐいっと力任せに引き寄せられて体勢が崩れる。
繋いだままの蓮の人差し指を口元まで持っていくと、あろうことか彼の口に吸い込まれて行った。
「っ、な……っ」
生暖かい口腔内で指の腹にざらつく感触が伝わり、思わずビクッと肩が跳ねる。
ぴちゃ、くちゅっ……と厭らしく響く水音が鼓膜を震わせ、ゾクリとする感覚が背筋に走った。
ナギの瞳がスッと細められ、まるで獲物を狙う獣のような眼光に捉えられる。
「……っ」
これは、まずい。このままではナギのペースに呑まれる!
慌てて引き抜こうとしたが構わず舌で絡め取られ、ねっとりと執拗に攻め立てられる。
ピチャ、チュッ……と淫靡な音を響かせながら上目遣いで見つめられ蓮は身体の奥底から沸々と湧き上がる熱を感じた。
「もう勃ってるじゃん……こんなところで指舐められて興奮してるの? 変態だね、お兄さん」
「……っ、いい性格してるじゃないか……」
空いた手で股間をなぞり上げられ、蓮は顔を歪ませた。
「それはお互い様でしょう?」
挑発的な笑みを浮かべながら、形をなぞるようにゆっくりと掌全体で擦り上げられる。
服の上からでもわかる程に張り詰めたそこは、焦ったい刺激を与えられてどんどん硬度を増していった。
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