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動揺と葛藤 15
「ふっ、さっきの勢いはどうしたの? もしかしてもう終わり?」
「ちがっ、耳、ダメだってば……っ」
「嘘つき。ここ、すごく固くなってきてる」
「ゃぁ……っ」
股間に指を這わせ、互いの性器を擦り合わせるようにしながら、耳珠をくりゅっと舌先で突いてやるだけで面白いくらいにビクビクと身体が揺れ甘い喘ぎが口から洩れる。
「あっ、やぁ、やめろって、ほんとに……やぁっ」
「ははっ、かわいい」
「っ、この……っ!」
耳を責められて余裕が無くなったのだろう。ナギは目にいっぱい生理的な涙を浮かべながらキッと睨んで来るが、そんな潤んだ瞳で見られても怖くも何ともない。むしろ嗜虐心をそそられてしまうではないか。
「なに? どうかした?」
「っ、何でもない……っ、ぁ……んん……ッ、や、だから……っ、そこで喋るな……って……ッ」
「耳だけでイけそうだねぇ、可愛い反応。そう言うの嫌いじゃないよ」
「やっ、ぁ……ん……っ」
わざと水音を響かせる様にして舌を出し入れしてやれば、ナギの内股が小さく痙攣し始める。
「っぁ、もぉ……っムカつく! こ、こんなとこじゃ、嫌だって言ってるのに……」
「先に仕掛けてきたのはキミだろう? 売られた喧嘩は倍にして返さなきゃ」
「っ、調子に乗るなよ……っ」
ナギは悔しげに歯軋りをしたが、もう蓮を止めることは出来ないようだった。
「ねぇ、このまま最後までシちゃおうか? どうせ誰も来ないだろうし……声さえ我慢すれば大丈夫だと思うけど」
耳を舐めながら囁いてやると、ナギは観念したのかフーっと息を吐き髪を掻き上げて見せた。そして――。
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