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動揺と葛藤 20
「んん……ッ、はぁ……っ、気持ちい……」
激しい律動にナギは蓮の背中に爪を立てながら、自らも腰を振る。
「はぁ……っ、ん……、んんっだめ、声……出ちゃう」
唇を噛みながら懸命に抑えようとする姿がいじらしくて堪らない。もっと啼かせてみたくなって、蓮はナギの腰を浮かせると角度を変えて更に奥を責め立てた。
「だ、駄目って、言ってる……のにっ、ぁあっ!」
「ごめんね? 君があまりにも可愛い事言うからつい」
「っ、意地悪……っ」
恨めしげに睨まれても全く怖くない。むしろ逆効果だと思う。
そんな事を考えつつ、再び抽挿を始めるとナギが切なげな吐息を洩らし始めた。
その吐息が耳元にかかり、ゾクゾクする。
快楽で潤んだ魅惑的な瞳に見つめられるだけで、一瞬にして理性が飛びそうになった。
その時。
「あれ? おっかしいな……鍵掛かってる」
「!!」
ガチャガチャッとドアノブを回す音が響き、二人は一瞬にして動きを止めた。そして、息を潜める。
――まずい……っ もし今入って来られたら言い訳のしようがない。だが、ここで行為を中断する事など出来るはずもなく……。
「――っ」
「わ、ちょっ、何考えて――ッ!」
突然動き出した蓮に驚き、思わず声を上げそうになるナギの口元を手で塞ぎ、再び激しく腰を打ち付ける。
そのままナギの身体を持ち上げるようにして挿入を深め、ぐりぐりと最奥を擦り上げた。
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