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動揺と葛藤 21
「ぅ、んん……まって、だめ、……っ」
「大丈夫。そのうち何処かに行くでしょ」
「そ、そんな問題じゃ……ぁあッ!」
激しく突き上げながら、首筋に舌を這わせるとナギはビクンと身体を震わせた。
「ん……っ、は……ぁ……っ」
「ほら、声抑えないと聞こえちゃうよ? いいのかい? それとも、わざと?」
「~~っ」
意地の悪い笑みを向けると、ナギは悔しそうに睨んできた。そのタイミングでペニスを掴み腰の動きに合わせるように扱いてやる。
すると、ナギの口からくぐもった喘ぎが洩れ始め、同時に中がキュウゥッときつく締まった。
「キミってドMだよね? 自分から誘ってきた癖にバレそうになって興奮してるなんて」
「ち、違……っ」
「何が違う? こんなに俺を締め付けて離さないくせに」
「っ、そ、それは……っ」
反論しようと口を開いた瞬間を狙い澄まして突き上げてやると、ナギは背をしならせて身悶えた。
「あぁ……っ! んんっ」
「ほら、また締まった。こういうのが好きなんだろ?」
「ふぁ……っ、や……っ」
嫌々と首を振りながらも、ナギの陰茎からは先走りの蜜がトロトロ溢れ出し、蓮の手を濡らす。
漏れ出る喘ぎ声を抑えようと必死になっているナギの痴態に煽られて急速に射精感が高まっていく。
「ねぇ、中に出してもいい?」
酷く濡れた声で囁くと、肩に埋められていた頭が僅かに揺れた。
「ちょっ、待っ……まだ外に人が……っ」
「ごめっ、無理……我慢できない……っ」
「えっ、嘘……っやっ、激し……っ、ん、んんッ!!」
制止を無視して、蓮はラストスパートをかける様にして腰を動かしナギの最奥を突いた。
「はぁ……っ、ん……っ」
「んん……っ」
ナギが達したのと同時に熱い飛沫が放たれ、蓮は残滓を搾り取る様にして腰を揺らす。
「っは……ぁ……、いっぱい出てる……」
蕩けた表情で呟きながら腹を撫でている姿は妙に艶っぽくて、蓮は再び自身が熱を帯びるのを感じた。
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