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表裏一体 6

「あはは、あの二人いつの間に仲良くなったんだろ」 左隣に座るナギがその様子を見ながら可笑しそうに笑い、何を頼もうかとメニューを開いている。 妙に距離が近いような気がするのは気のせいか? 「仲いいね、東海と美月さん」 すると、右隣に座っていた雪之丞が二人の様子を眺めながらくにゃりと凭れかかって来た。 「うわ……ちょ、ちょっと……雪之丞! 重い」 「重くないよ。蓮君が軽すぎるだけだし」 「いや、体重の話じゃなくて!」 「あっ、ズルい。俺もくっつくから」 雪之丞に抱きつかれ、蓮が困ったように眉を下げると、反対側にいたナギまで蓮の身体に手を回して来た。 「はぁ!? なんでそうなる!? て言うか、重いし身動き取れないって」 「……モテモテですね、御堂さん」 端の方に移動した結弦が苦笑交じりに呟き、涼しい顔でジュースを啜る。 「うーん、ただ酔っぱらいに絡まれてるだけのような気もしないけど……」 雪之丞ってこんなに酒弱かったか? 確かひたすら顔色一つ変えずに飲み続けていたような記憶が……あるのだが。 「????」 本当に酔っぱらっているのだろうか? そんな疑問すら湧いて来る。 「お待たせしました~山芋鉄板焼きと串盛です~」 「あっ、えっと、適当に置いといてください」 店員が料理を持って来た途端、雪之丞がパッと蓮から離れ、テーブルの上に並べられた皿や小鉢を見下ろしながら嬉々として箸を手に取った。 「うわー、美味しそう。ねぇ蓮君見て、ふわっふわ」 「え? あ、あぁうんそうだね」 「蓮君も食べる?」 そう言いながら雪之丞が蓮の口元に唐揚げを差し出してくる。 「いや、僕は自分で……」 「早く、ソースが垂れちゃう」 「……」 急かされて仕方なく、蓮はそっと口を開けた。だがそれを、目の前でナギがパクっと食いついて攫って行く。

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