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3人で!? 4

「あー。まぁ、ヤリチンにはそう言うの、関係ないのか」 「酷い言われようだな」 「ん? 事実でしょう?」 確かに、その通りかもしれないが……もう少しオブラートに包んで欲しい。 これじゃまるで自分が遊び人みたいじゃないか。 まぁ、実際そうなのだが……。 蓮は小さく溜息を零すと、これ以上この話をしても無駄だと判断し、ナギの隣に腰を下ろした。 それに、今はあまり余計なことを考えたくない。 雪之丞の様子がおかしかった理由も気になるが、それよりも今はもっと重要な事がある。 「……なぁ、キミは僕の演技見た事があるかい?」 「なに、突然」 「ちょっとまぁ、色々とあって……」 流石に、自分の演技を見た兄からダメ出しを食らったとは、言い辛くて言葉を濁す。 だが、蓮の態度を見てなんとなく察してくれたのだろう。それ以上は何も聞いて来なかった。 代わりに、ジッとこちらを見つめてくる。 吸い込まれそうな程澄んだ瞳に見つめられ、なんだか落ち着かない気分になる。 「もしかして、凛さんに何か言われた?」 「……まぁ」 「凛さんってさ、すっごい怖いよね。アクター時代の映像はテレビで何度も見て、すっごくカッコいいなって思ってたけど、何処か冷めてるって言うか……。実際に見るとなんだか凄く怖いって思った」 それは、蓮も薄々思っていた。だが、今聞きたいのはそこじゃない。 「きっと、他人にも自分にも厳しいんだろうなぁってイメージ。その点、お兄さんはアレだよね。自分に甘いタイプ。あー、いや。何か違うな……自分の演技に絶対的な自信を持ってるナルシスト、かな?」 さっきから酷い言われようだ。褒めているのか貶しているのか。一体どちらだろう? 「実は俺、昔っから戦隊もの大好きでさ、ずっと小さい頃から見てたんだ……。中学に上がるころ凛さんが載ってる雑誌に出会って。そこからアクターさんに興味を持ち始めて」 懐かしむように目を細めながら話し始めたナギの横顔は、どこか寂しげで、それでいて嬉しそうな複雑な表情をしていた。

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