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3人で!? 7
歯列をなぞられ、上顎の敏感な部分を擦られると、甘い痺れが全身に広がっていく。腿に置かれた手がするりと股間を撫で、ビクリと肩が震えた。
「こ、こら……。ダメだって」
「どうして? 俺じゃ満足できない?」
押し返そうとした手をそっと握り込まれ、指先に熱い唇が触れた。
そのまま見せつけるように舐められ、指先から伝わる感覚に、蓮は堪らず顔をしかめた。明らかな誘惑の仕草に、下半身がずくりと疼く。
(クソッ……ダメなのに……)
これ以上はいけないと頭ではわかっているのに、快楽に流されてしまえともう一人の自分が囁いてくる。
「俺も、お兄さんも酔ってるんだし、もうちょっと楽しんじゃおうよ」
何と言う甘美な響き。悪魔のような誘いは、僅かに残った理性をどんどん蝕んでいった。
「なんだかんだ言って、こっちは準備万端じゃないの?」
「っん……」
服の上から形をなぞられ、思わず鼻にかかったような吐息が漏れた。その反応に気を良くしたのか、クスリと笑う気配と共に下着の中に手が滑り込んできて、直に握り込まれる。
「すっごいガチガチ……挿れたら気持ちよさそう……」
「ちょ、ダメだって……雪之丞が起きてきたらどうするつもりなんだ」
「平気だよ。ゆきりんだって、興味あるみたいだし?」
「は? 何言って……」
「見てるんでしょう? ゆきりん、出ておいでよ」
「――っ」
突然の呼びかけに驚いて振り向くと、ドアの隙間から顔を覗かせている雪之丞と目が合った。
つぶらな瞳が蓮たちをじっと見つめていて、蓮は心臓が止まるんじゃないかと言うほど驚いた。
蓮たちのやり取りを、一体何処から見ていたのだろう。
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