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3人で!? 8
「ご、ごめ……っ覗くつもりは無かったんだ! 目が覚めたら声がしたから気になっただけで……そのっ、えっと……」
真っ赤になってオロオロと慌てふためく姿に、ナギは満足そうな笑みを浮かべると、蓮のスウェットに指を掛け、いやらしく見せ付けるようにゆっくりと脱がしていった。
「お、おいっ」
「ゆきりんも混ざる?」
「ボ、ボクは…っ」
「してみたいんでしょう? さっきそう言ってたし」
「そ、それは……そう、だけど……でもっ」
チラッと雪之丞がこちらを見た。
その瞳には戸惑いと期待と欲望の色が入り混じっていて、止めて欲しいようにも、背中を押して欲しいようにもどちらとも取れる表情をしている。
本気で引いたり、嫌がったりするのなら止めるべきなのだろうが、嫌がっているという感じではなさそうだ。
むしろ、どちらかと言えば……。
「嫌なら別にいいんだ。無理にとは言わない。お兄さんのコレ一人占め出来るし」
キュッとほんの少し力を込めてモノを握りこまれて、痛みにも似た刺激に思わず眉根を寄せた。だが、それと同時に腰の奥に鈍痛を感じてしまう。
それは、この場の雰囲気に当てられたせいなのか、それともこの先の展開を期待してしまっているのか……。
きっと両方なのだろうと、頭の片隅で冷静に分析している自分に呆れつつ、この状況を一番楽しんでいるナギにジト目を向けた。
「全く……やっぱり変態だな、キミは」
「酷いなぁ。お兄さんだって満更でもない癖に」
「……否定はしないよ」
諦めにも近い溜息を零すと、蓮は抵抗することを止め雪之丞へと視線を移した。
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