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接触 2
「え?」
「例の件の進捗状況、聞きたくないですか? ちょっと御堂さんにも関係してくる事案なので」
「僕に?」
耳元で意味深な事を囁かれ、思わず息を呑んだ。
CGクリエーターの失踪に自分が関わっているとは一体どういう事だろう? そんな事を言われたら気になって仕方がない。蓮はごくりと唾を飲み込んだ。
「……わかった。じゃあ、とりあえず場所を変えようか」
「そう来なくっちゃ」
そう言ってニッと笑うと、東雲は歩き出した。
「じゃあ、俺はこれで。 薫、また連絡しろよ」
てっきり一緒に行くものだと思っていたのに、大吾と呼ばれた彼とは通りの角を曲がったところで別れてしまった。
「いいのかい? デートの途中だったんじゃ?」
恐る恐る尋ねてみれば、東雲はキョトンとした顔をして、それから吹き出すように笑みを零した。
「やだなぁ、デートじゃないですって。俺とアイツはそういう関係じゃないんで! アイツがどう思ってるか知らないですけど、ただのビジネスパートナーですよ」
東雲の言葉に蓮はホッと安堵の溜息を漏らした。もしや気を使わせてしまったのかと思ったが、二人の間に色っぽい空気は感じられない。
それなら良かったと心の中で呟きつつ、東雲の後に続いて歩く。
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