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接触 6

「あぁ、それと……。コマンドがわからないって言ってた件ですが塩田と奈々さんの誕生日を順に入れていったら恐らく解けると思いますよ。一度試して見てください」 そう言って、数字の羅列された紙をそっと蓮に差し出してくる。 「……キミは……。僕が思っていた以上に出来る人だったんだね」 「ちょっ!? 酷くないですか!?」 二人の誕生日なんて一体どうやって調べたのか。蓮が思わず本音を漏らすと、東雲は大げさにショックを受けた素振りを見せた。その様子がおかしくて思わず吹き出してしまう。 「ごめん、ごめん。冗談だよ。ありがとう、東雲君。引き続きよろしく頼むよ」 蓮がそう言って笑うと、東雲は不服そうにしながらも渋々と言った様子で納得してくれた。 「……なんだか、御堂さん。雰囲気変わりましたね。前はもっとこう、何処か冷たい印象が強かったんですが……」 「えっ? そう、かい?」 そんな事を言われたのは初めてで、少し戸惑ってしまう。 「彼氏君効果ですかねぇ」 「そ、そう……?」 東雲のニヤついた笑みを見て、なんだか妙に恥ずかしい気持ちに襲われポリポリと頬を掻いた。 「そう言えば、プレゼント選びに悩んでるって言ってましたよね? 俺で良ければ相談に乗りましょうか? と言っても百戦錬磨の御堂さんに出来るアドバイスなんてたかが知れてますけど」 「ちょ、百戦錬磨って。僕はそんなんじゃないよ。初めてのことだらけで悪戦苦闘してるんだ。……付き合うって言う事も初めてでイマイチよくわかってないくらいなのに……。だから、どんな物を贈ったら喜んでくれるとか、デートするなら何処がいいかとか、そう言ったのが知りたいんだ」 そう告げると、東雲は意外そうに大きな目を丸くした。

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