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抜け出しちゃえ 7

「やっ、……ん、んんっ……ぁ、あっ」 「……凄い濡れてる。此処もヒクついてきてるよ?」 先端の窪みを指でグリグリと押し広げるようにして撫で回し、鈴口を爪を立てるように引っ掻けば透明な雫が溢れ出して蓮の手をしとどに濡らす。 胸の飾りに舌を這わせ、時折歯を立てて刺激しながらもう片方の手で性器を扱いてやれば、ナギは蓮の肩口に顔を埋めて「あ、あ」と途切れとぎれに嬌声を上げながらはぁ、と熱い吐息を吐いた。 「っ、もう、出そ……」 「……まだ駄目だよ」 「え、ぅあ……っなんで!?」 ナギが絶頂に達しそうになった瞬間、蓮は動きを止めて根元を強く掴んだ。突然の事に戸惑うように蓮を見つめて来る彼に苦笑しつつ唇を寄せて耳元に囁きかけた。 「ずっと気になってたんだ。お兄さんじゃなくって、名前で呼べって言ったよねぇ? だから、お仕置き」 「っ、だ、だってそれは……っ!」 「それは?」 耳に息を吹きかけながら舌先を耳の中にねじ込ませる。同時に、再び性器への責めを再開すると、「あ、ぁあ……ッ、だ、め……ぇ……ッ」と喘ぎ混じりの声が上がった。 「ねぇ、どうして名前で呼んでくれないんだい?」 耳元で囁きわざと音を立てながら舌先を挿入すると、ナギの身体が大きく震えた。 「あぁ、あ……っ、や、だ……っ、耳、だめ……っだ、だって、恥ずかし……かったから……ぁあっ!」 ナギはビクビクと身体を震わせて蓮にしがみつく力を強めた。限界を訴えるものの根元を握られているせいで射精する事が出来なくて苦し気に顔を歪めるその姿さえ淫靡に見えるなんてどうかしていると思う。けれどそれが余計に欲情を煽ってくるものだから質が悪い。

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