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変化する 5
「出来た!」
一足先に、雪之丞が声を上げた。
「えっ、……ちょっ、ゆきりん凄くない!? なにこれ!」
カメラ担当のナギが完成した品を見て、驚きの声を上げ一斉にみんなの視線がそちらを向いた。
「お兄さん達は、みっきーのが完成するまでダメだよ」
「えー……。気になる」
「クオリティがヤバいってだけ教えてあげる」
ふふんと鼻を鳴らし、謎のドヤ顔を見せるナギに促され、蓮達からは不満気な声が上がる。
そんな事を言われたら益々気になるじゃないか。
「ナ、ナギ君……。あまりハードル上げないでよ」
焦る雪之丞の自信なさげな声が聞こえ、思わず苦笑いしてしまう。
「大丈夫だって。絶対みんなびっくりするから! そして、こっちも色んな意味でビックリなんだけど……」
「ちょっとナギ君! 失礼な事言わないでくれる!?」
蓋をしめながら美月が抗議すれば、ナギはごめんごめんと軽く謝り、全員の視線がいよいよ完成された二人の弁当へと注がれる。
「……美月のは不安しかねぇ……弁当の蓋からなんかはみ出してるし」
「ハハッ」
無事に完成した二種類の弁当箱を前に東海のボヤキが聞こえて来る。
「ほんっと、失礼しちゃうわね! 見た目はまぁ……あんまりかもしれないけど、味は大丈夫な筈よ!多分……」
一体、どんなものが完成したのだろうか?不安しかないぞ。コレは……。
「じゃぁ、せーので開けるよ……」
周囲に緊張が走り、ゴクリと息を呑む音が響いた。 そして――。
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