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第22話 やり返す

「おわびに、今日は俺がしてあげる」  朝比奈は機嫌を取るように、桜庭のモノを口に含んで熱心にしゃぶり始めた。  桜庭はその顔をじっと見ている。  自分のモノをしゃぶってくれる恋人の顔を見たくない男はいないだろうと思う。  そして、桜庭はあることを思いつき、ニヤっと笑った。 「陸、俺も一緒にするから、お尻こっちに持ってこい」  少し嫌がる朝比奈に、自分の顔をまたがせる。  いわゆるシックスナインというやつだ。  普段朝比奈はそれを嫌がるのだが、今日はサービスしてくれるらしい。  桜庭は完全に朝比奈が自分にお尻を向けてから、枕元の朝比奈の携帯と自分の携帯をこっそり入れ替えた。  もちろん、動画の撮影ボタンを押して。  同じ携帯なので、多分朝比奈は気付かないだろう。  その位置から撮影できることは、朝比奈がやって見せたので確認済みだ。  そして目の前にある朝比奈のお尻を、両手で左右に開き、中心を露出させる。  てっきり自分と同じように、口淫をしてくれるのかと思っていた朝比奈が、驚いて振り返る。 「総一郎、何……あ、や、ああっ」  桜庭はねっとりと、舌で蕾を犯し始めた。 「や、ダメっ、ああん、総一郎っ」  くねくねと腰を揺らす朝比奈の尻をしっかりつかまえて、舌をすぼめてにゅるっ、と突っ込むと、朝比奈の背中がぶるっと震える。  しつこく舌でそこを犯していると、朝比奈は桜庭のモノを舐めるのはやめてしまって、ただ喘ぐばかりになってしまう。 「いい眺めだ」  桜庭はローションを手に取り、目の前の蕾に指をぬるり、と突っ込む。 「いやあっ、恥ずかしい」  逃げようとする朝比奈を逃がさないように、桜庭は中で指を折り曲げてひっかけた。  びくっと体を震わせて、朝比奈は観念しておとなしくなる。 「あ、あ、んんっ、総一郎っ、ダメっ、指でイっちゃうよっ!」  さんざん中をかき回されて、耐えきれなくなった朝比奈が懇願してから、桜庭はやっと朝比奈のお尻を解放してやった。  ごろん、と力無く横たわる朝比奈。  携帯のことなど、まったく気付く余裕などあるはずもない。  桜庭は朝比奈の両足の膝裏を抱え上げると、その膝が頭の横につきそうなほど深く折り曲げさせる。 「陸、体やわらかいな」  さんざん指でいじめられて、朝比奈は逆らうこともできずにされるがままだ。 「挿れるぞ」 「あ、ん、ああっ……」  柔らかく解けた後孔に、ずぶり、と一気に突っ込むと、桜庭は朝比奈の腰の下に枕を押し込む。  突っ込んでる様子が、しっかり動画に写るようにするためだ。  いつもと違う角度で突いてやるとそれが急所を直撃して、朝比奈は悲鳴のような喘ぎ声をあげる。 「イクっ、ああんっ、すごい……イクっ」  頭を左右に振って、今にもイきそうに喘いでいるので、桜庭は動きを激しくしながら考える。  朝比奈の一番可愛い顔を撮るためには……    そして、おおいかぶさるように、突き入れながらキスをする。  朝比奈の好きな、溶けるような深いキス。  それから唇が触れる距離で、低い声でそれでもはっきりと言ってやる。 「陸、愛してる」  それと同時に、最奥まで貫くように大きく腰を動かす。  悲鳴のような喘ぎ声をあげて、目から涙をこぼして朝比奈は達した。  がくがく身体が痙攣している朝比奈をなおも激しく突き続けると、すすり泣くように喘いでしがみついてくる。  これは可愛い顔が撮れたな、と満足して桜庭は自分の欲望も思い切り解放した。  「酷いっ! 消してよっ!」  怒りまくりの朝比奈を無視して、桜庭はニヤニヤしながら自分だけ動画を見ている。 「これは、俺へのクリスマスプレゼントだ。お前に酷いと言われたくない」  どんな映像が映っているかは、見なくても想像できる、と朝比奈は泣きたくなる。  携帯が置いてあったのは、枕元。  大アップで、自分の秘部を晒してしまったのは間違いない。  しかも、舐められたり、指を突っ込まれたりしている映像だ。  趣味が悪すぎる。  なぜ好きだと言うだけであれだけ照れる男が、そういうのは平気なのか理解できない。 「そう、怒るなよ。男だったら誰でも恋人のこういうのは一度は見てみたいだろう」 「俺は見たくない!」  それは突っ込む方の勝手な言い分だ、と朝比奈はぷんぷん怒っている。 「お互い様だ。相手の欲しいものを考えろと言ったのはお前だろ? 俺も気付いてたけど撮らせてやったじゃないか」  そう言われると、反論の余地はない。  そもそも枕元に携帯を置いて撮影する、などという方法を考えたのは朝比奈自身なのだ。 「俺には見せないでよっ!」  渋々朝比奈が了承すると、桜庭は笑いながらお前もな、と言い返した。    そんな平穏でラブリーな年末を過ごしている時に、桜庭のところへ一本の電話が入った。  立石から。 「どうしてもお会いしてお話したいことがあるんです」  丁寧な口調ではあったが、有無を言わせない響き。  それは仕事の話などではなく、間違いなく朝比奈に関することだろう、と桜庭は悟った。  そもそも立石と桜庭は面識はあるが、直接話をしたことなどほとんどない間柄である。  わざわざ電話してきたのは、よほどの理由があるのだろう。  シルヴァという店で立石に会ってから一ヶ月。  あれから桜庭は高崎の仕事を蹴った。  そしてそれ以来特に何事もなく平穏だった。  朝比奈も毎日機嫌良くしている。  いったい何の話だろう、と思ったが電話で話せないようだったので、桜庭は立石に会ってみることにした。    

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