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第18話 両想い
【Side Oda】
指でほぐす前に舌でたっぷりと可愛がってやった。
舌を差し込まれるのは相当気持ちよさそうだ。
耐えきれずに絞り出される岬の喘ぎ声に俺は満足する。
鈴のような喘ぎ声に煽られて、ぐちょぐちょに舌で犯してやった。
どこもかしこも、俺のことを忘れられない身体にしてやる。
今日は俺を欲しがるまで許さない。
追いつめて追いつめて、それから言わせてやる。
こんなところに指をつっこまれて耐えている岬がいじらしい。
多分、俺のこと好きなんだろうと想像はつく。
だけど、俺はちゃんと言ったぞ。
岬が好きだって。
不公平じゃないか。
身体だけだなんて言わせない。
俺は、岬の全部を手に入れる。
悪いが言いたくなるまで、とことんいじめさせてもらう。
気の強いお前が意地を張ることもできないぐらいに。
☆
「言えよ……俺が欲しいって言ってみろ」
「くそっ言うか! このエロ刑事!」
「ここは欲しがってるのになあ」
織田は容赦なく3本目の指も突っ込んで、ぐりっと中をかきまわす。
声を上げまいと唇を噛みしめている岬に、織田は威圧的な声で繰り返す。
「岬、言えよ、俺が欲しいって。俺が好きだって言ってみろよ」
「なんで……こんな時に……」
「言わないとこのままだぞ」
織田が激しく指を動かすと、岬は声を上げて身体をのけぞらせた。
「言う……から……」
織田は指を引き抜くと、固くはちきれそうになっている自分のモノを入り口に突きつけ、薄い笑みを浮かべた。
「俺が欲しいか?」
「欲しいよ……お前が欲しい! これで満足かっ!!」
ついに言わされた岬は、怒りでにらみつけている。
「そのまま目あけて俺の顔をにらんでろ。目、閉じんなよ」
織田はじっと岬の目を見据えたまま、突き刺すように固まりを沈めていく。
岬も織田をにらみつけたまま受け入れていたが、みるみる瞳に涙があふれてくる。
岬の目から怒りが消えていく。
「織田……」
「なんだ」
岬が織田に向かって差し出してきた手を、織田は握ってやる。
「好きだ……」
掠れた声で、それでも織田の目を見ながらはっきりと岬は言った。
「やっと言ったな」
織田は嬉しそうな顔をして岬の唇にキスをする。
岬だって分かっていたのだ。
織田が何を聞きたがっているのか。
ただ、あんなタイミングで言わされることに抵抗してしまっただけだ。
「俺もやっと両想いってわけだ」
「言ってなくてごめん……」
「分かってたけどな」
織田はちょっと照れくさそうに鼻の頭を掻いて、岬を抱きしめた。
「怒ってにらみつけながら突っ込ませてくれるなんて、お前、サイコーだな」
「バカヤロ、お前じゃなかったら誰がこんな……ああっ……」
「岬、イカせてやる」
織田は的確に岬の急所を擦るように腰を動かしながら、岬のモノを強く扱いた。
さんざん焦らされていた岬はあっという間に上りつめていく。
「ああ……もうっ……もうイク……」
「いいぞ、イケよ」
「イクから……あっ……織田……」
「何?」
「俺がイク時は……キス……して……んんっ」
素直になった岬は可愛くて妖艶で、潤んだ瞳でねだられただけで織田は心臓をわしづかみにされたような気持ちになる。
岬ってやつは……天性の魔性だな。
唇に激しく口づけながら、急所をえぐるように擦りつけると、岬は勢いよく達した。
イク瞬間に貪るように織田に舌を絡めて。
「あっまだっ……まだやめないで……もっと動いて」
下半身をびくびく痙攣させながら岬は締め付けてくる。
「快いのか?」
「そこ……もっと……突いて……思い切り……あああっ」
達したばかりなのに岬はどん欲だ。
あられもない言葉を口にしながら織田にすがりついてくる。
岬のモノを握っている織田の手には、トロトロと白い液が流れ落ちてくる。
「好きだ……もう……メチャクチャにしてくれ……」
すすり泣くように岬の方から腰を擦りつけてくる。
激しく奥まで突き上げると岬は織田の肩に爪をくいこませた。
「あ……また……イク……」
岬は長く続く絶頂に身体をがくがく震わせている。
「俺もイクぞ」
織田はあわてて約束通り岬にキスをしながら、弾けるように達した。
「すげえな……お前」
「どっちが……」
2人とも肩で息をしながら抱き合って、どちらからともなく笑った。
「岬が相手だと体力いるわ……」
「だったら手加減しろよ……」
「お前が煽るんだろうが!」
「お前が焦らすからだろ!」
なんだかスポーツのあとのように色気がないな、と岬は思う。
だけど言い合いながらも、抱きしめてくれている織田の腕の中が心地よい。
「なあ……岬、さっきのもう1回言えよ。俺を好きって」
「やだ。二度と言うか」
「じゃあ、また言わせてやるか」
「今日はもう無理」
岬に好きだと言ってもらうのは毎回体力勝負だな、と織田は思った。
【番外編1 織田の逆襲 ~End~】
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