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孝介side
大地とやらを類さんに引き受けて貰い一安心した俺は蓮とラブホに向かった訳だが...。
....処女じゃあるまいな、と言わんばかりに俯きがちでいつにも増して口数は少ないわ、話し方すら辿々しい。
一緒に風呂入ったときも。
「あんまり見ないで」
「後ろ向いてて」
なんて。
お前は女か、とツッコんでしまった。
ついでに見るなと言われたら見たくなるのが人間の性。
割と色白で細い体と腰、小さいながら柔らかそうなケツ。
....普通に抱けそう。抱かれるのは勘弁だが。
ついでに蓮のちんこも見えてしまったが、まさかのパイパン。
そこは敢えてツッコまなかったが、パイパンだと子供みたいに見えるもんだな。
頼まれても俺はしないけど。
「先に上がってて」
と言われ暫し待ってはみてもなかなか蓮が風呂を上がる気配はなく。
...女の長風呂待ってる気分。
まさか逆上せて倒れてやしないだろうな、ちら、と覗いたらなにやら湯船の縁に掴まりお経かのようにブツブツ言ってる蓮がいた。
「...僕がリードしなきゃ、僕がリードしなきゃ、久しぶりだけど。久しぶりだから...」
延々とそうブツブツ言っていたが、久しぶりだから?
比較されんの気に食わねー。
俺も人のことは言えないが蓮も他の奴と致してた訳だよな、と思い知る。
「....啼かせてやろうじゃねーか」
今までの男に適うかなんて知ったこっちゃない。
なにしろ男を抱いた経験はない。
似たような経験は無きにしも非ずだが。
蓮には黙っておこう。
そうしてようやく蓮が腰にバスタオルを巻き肌を仄かに淡いピンク色に染めてやってきた。
「お待たせは?」
にやりとほくそ笑む。
「 ....お待たせ?」
リードする気だったらしい蓮が拍子抜けした顔で俺を見た。
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