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第47話※

「あれ? こっちの方向へ来たと思ったんだけど…」 宮殿の裏まで来てオームを見失ってしまった。 ゆっくり歩きながら左右を見渡す。 ルキアの先にはある建物が見えた。 「ここって…確かアルフ様が最初俺が監禁されてると思っていた場所じゃあ…」 ルキアがたどり着いたのはフルークがルキアを監禁したと思われていた執事の家だった。 「こんな所に、オーム様がいるのかな? なんの用事で…誰かと会ってるのかな? 」 入口からは何も聞こえないのでルキアは裏に回る事にした。 足音を立てないように静かに裏手に回ると、話し声がしてきた。 (やっぱり、誰かといる…相手は…この声って…) 話し声だと思って近づいたルキアの耳に女の人の喘ぎ声が聞こえてきた。 (ヤバッ! 逢い引きしてるのか! ) 慌て足を止めた。邪魔してはと帰ろうとしてまた足を止める。 (ん、まてよ? オーム様は体が弱いからまだ結婚してないはず…なら隠れて会う必要はないよな?) 好奇心もありルキアは炎の明かりが少しだけ窓から漏れている部屋に近づいた。 近づくにつれ声がハッキリと聞こえる。 「アッ…オーム…もっと…アン…」 「あなたは最高です…」 「ハァ…いい…ンッ…気持ちいいわ…」 ルキアは女の人の声に聞き覚えがあった。 (ま、まさか…) そうっと窓から中を覗くとそこに居たのは…オームとアリーンだった。 胸をはだけ片足をベッドに上げているアリーン、その足の間に顔を埋めアリーンの陰部を舐めているオーム。 アリーンはオームの頭を抱え、自分の方へ更に引き寄せる。 「アッ…アッ…いい…ンッ…もっと…強く…舐めて…」 アリーンの言葉に素直に従うオーム。 ルキアは呆然として見ていたが、アリーンが窓の方に顔を向けそうになったので慌てしゃがむ。 動悸が激しい、心臓がバクバクして落ち着かない。見てはいけないものを見てしまった気分だった。 (ま、まさか…オーム様とアリーン様が? なんで? 国王は知ってるのか? いや、アルフ様も…) このまま帰るべきか悩んだが、何か掴めるかと思いもう一度覗く。 「ハァ…アリーン様…」 オームがキスをしながらアリーンを抱きしめている。 「オーム…あなたは素敵だわ…」 2人はキスをしながらベッドに倒れ込む。 「アリーン様…私はあなたを愛しています」 「私もよ! 陛下とは形だけの夫婦だわ!私にはあなたしかいない! あなたは病弱じゃない、薬が合わなかっただけなのよ…ンッ…」 「はい、アリーン様にもらった薬を飲んでからすこぶる元気です」 オームはアリーンの乳房を片手で揉みながら、もう片方を口に加える。 アリーンの乳房の突起部分を転がしながら答えていた。 「アン…アッ…そうよ…みんなあなたを騙してるのよ…ンッ…わざと弱らせ、王位継承権を奪うつもりなのよ…ンッ…いい…もっと…」 「はい、ここ最近とても調子が良いのでそれが現実だと分かりました! 」 そのままアリーンの下半身に降り足を広げまた舐めだした。 「アアッ…」 アリーンが気持ち良さに仰け反る。 「私は父上なんかよりあなたを満足させられます! 」 「ンッ…そうよ、あなたの方が国王に向いてるわ…アッ…ンッ…そろそろあの計画を実行しましょ! 」 「それが実現したら私と結婚してくれますか? 」 「もちろんよ…ンッ…私には…アッ…あなただけだわ」 アリーンの言葉にオームは激しく舐めだした。 「アアッ!! そんな…急に…アン…ダメ…イッちゃう…アッ…アッ…アアッ! 」 アリーンはオームの舌でイッてしまった。 横たわるアリーンにオームは自分のズボンを脱ぎ裸になる。 ルキアは再びしゃがみ息を整える。 (ヤバイ…凄いの見ちゃった! まさかオーム様がアリーン様と出来てたとは…早くアルフ様に…) ルキアはその場を後にしようと足を踏み出した。 しかし足がもつれ転んでしまう。ザッと砂を滑る音が出てしまった。 「誰だ! 」 オームの声がした。 (しまった! ! ) ルキアは慌てて隠れる。しかし、窓から覗かれたら一発でバレてしまう。仮に走っても隠れる物は何もなくすぐ見つかってしまう。 (仕方ない…) ルキアは全集中をして体に力を入れた。 少しずつルキアの体が消えていく。 「誰かいるのか? 」 オームが窓の外を覗いた時にはルキアの体は消えていた。 オームはしばらくキョロキョロしたが窓から離れてアリーンの所へ戻った。 「誰かいたの? 」 「いいえ、風の音でした。すぐ窓に行きましたが誰も居ないし、走って行く者もいませんでした」 「そう、なら良かったわ。さあ、早く来て…」 アリーンは足を広げオームを誘う。 「アリーン様…」 そそり立つ自分の物をアリーンに押し当てる。 「アアッ…凄い…大きい…アッ…アッ…」 中に入ってきたオームのが気持ち良すぎて声が漏れる。 「ハァ…アリーン様の中は...気持ちいい…です…ハァ…ハァ…」 2人が没頭してる隙にルキアは姿を消したままゆっくりその場を離れた。 (まだだ…もう少し…) 執事の家から見えない所まで来てルキアは座り込む。 それと同時に体が元に戻ってきた。 「ハァ…ハァ…つ、疲れた…今回はかなり長かった…ゆっくり歩いたから…ハァ…ハァ…体力が…でも…アルフ様に…」 ルキアは起き上がろうとしたが体に力が入らずその場にしゃがみこむ。 「あれ? ルキア、何してるんだ? 」 「ヨ、ヨリムさん、どうしてここに? 」 突然現れたヨリムに驚く。 「それはこっちの台詞だぞ! 私は急に具合が悪くなった執事を見に行ってたのだ。お前はアルフ様の所じゃなかったのか? 」 「あ…明日朝が早いから部屋に戻ろうと思ってたら、途中で立ちくらみが…」 「そっか、大丈夫か? 最近忙しかったからな。ほら捕まれ、診療所で貧血の薬出してやるよ」 「あ、ありがとうございます…」 ヨリムに抱えてもらい診療所に戻る。 (アルフ様には明日言おう…)

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