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第52話

計画決行の日。 まずはカオが侍医の診察を受けられるようにしなければいけない。 カオは事前にアルフに言われた言葉があった。 だいたいこう言うと話を聞いてくれるそうだ。 カオは侍医の部屋の前に行き深呼吸をした。 (よし! 頑張るぞ! ) コンコンと部屋の扉をノックする。 「はい? 」とアリーンの侍医(コーン)が出てきた。 「こんにちは」 「あれ? カオ様ではないですか? どうされたんですか? 」 カオの顔を見て驚いた表情をした。カオは自然に自然にと笑顔の顔を作る。 「ちょっと相談したい事があって。今いいですか? 」 「私にですか? はあ…もう少しでアリーン様の健診がありますのでそれまででしたら、どうぞ」 コーンは少し不思議な顔をしたがカオを快く中へ入れた。 「さっ、こちらにお座り下さい。言ってくだされば部屋に診察に行きましたのに狭くてすいません」 「全然大丈夫です。内密にお願いがあったので私の方からきました」 内密という言葉に片眉をあげる。 「ほう…では何をご要望で? 」 「実はもらいたい薬がありまして。でも宮殿内の診療記録には載せてもらいたくないのでコーン先生の所に来たんです」 「それは責任重大ですな」 「先生の診療記録は誰にも見せないんでしょ? 」 カオの質問に少し誇らしげに頷く。 「そうでございます。こちらの診療記録は、代々国王陛下とそのお妃様だけを記録してるので、任された侍医しか見る事は出来ないのです」 「そうですよね、それに選ばれるなんて凄いですね」 とりあえずヨイショする。 カオのヨイショに満足気な顔をしている。 「それでカオ様はどのお薬が必要で? 」 コーンの質問にカオは少し照れくさそうな顔を見せる。 「実は避妊薬をもらいたくて…」 「カオ様が? 」 驚くコーンにカオは続けて説明する。 「そうなんです。今遊んでる子がいるのですが、なまじ妊娠されて結婚を迫られても困るので」 あっけらかんと話す。 「それは、驚きました…そうでしたか…」 驚きすぎて言葉が出てこない。 カオがそうゆうタイプに見えなかったからた。 「私もそれなりに遊んでるんですよ。でも今回の子はしつこそうなんで、既成事実を作られても困るので」 「左様ですか…」 「ただ私のイメージもあるので公にバレたら困るので先生にお願いに来たんです」 「そ、そうでしたか…」 カオの話に相槌しか返せない。驚き過ぎてゆっくり考えればおかしい話も素直に受け止める。 (私が唐突もない話をすると驚いて思考回路が停止すると言っていたけど、その通りだ) アルフの助言通りに話したカオはその通りになって内心驚いていた。 (本当に兄上は凄いな…) カオはコホンと咳払いしてコーンを急かす。 「なのでお願いします」 「は、はあ…えっとどこだったかな? 」 カオに急かされ何も考えず奥の部屋に入って行った。 カオはバレない様にその様子を覗き見する。 コーンは奥の部屋の扉を鍵を使って開けている。 鍵は机の引き出しから取り出していた。 開けた扉の中には診療記録らしき本が何冊もあった。 その下に何種類の薬も見える。 その何種類の薬の中からコーンが選んで扉を閉めるのが見えた。 カオは慌て元の位置に戻る。 コーンは1つの薬を持ってきた。 「カオ様こちらになります。こちらをカオ様が毎日飲めば繁殖機能が衰えますので妊娠はしないかと。ただ妊娠を望む場合は飲むのを止めてからしばらく経たないと回復しないので、そちらだけお気をつけを」 「コーン先生、ありがとうございます」 カオは嬉しそうに、その薬を貰う。 「では、私はそろそろアリーナ様の元へ行きますので…」 「分かりました。先生、出来れば母上には内緒でお願いします。知られると怒られるので 」 「かしこまりました」 カオは嬉しそうに部屋を出ていき急いで自分の部屋に戻る。 カオの部屋には、アルフ、ルキア、ガフが待機していた。 「カオ様! 」 カオが戻るなりガフが駆け寄り抱き締める。 「わっ! ガフ殿? 」 「大丈夫でしたか? 何か怪しまれたりしませんでしたか? 」 カオの顔に手を当てながら左右にケガとかないか確認する。 「だ、大丈夫ですよ。ちゃんと兄上に言われた通りにしたので…」 ガフを落ち着かせ経緯を説明した。 ガフはカオの話を聞きながら顔を顰めた。 「だから、私は反対だったんです! まるでカオ様が、遊び人みたいに思われたではないですか? 」 アルフに文句を言う。 「これが一番怪しまれないと思うぞ? 私だとコーンの所に言っても信憑性がないが、真面目なカオだからこそ隠したいってのが本当みたいだろ? 」 アルフの発言にルキアが睨む。 「そうですよね、アルフ様が遊び人なのは皆さんが知ってる事。あえて隠す必要なんてないですもんね! 」 ルキアのトゲのある言い方にアルフが焦る。 「いやルキア、違うぞ? 昔の事だからな? 今はお前一筋だぞ! 」 「別に、気にしてませんよ! 私とアルフ様は恋人同士ではないですからアルフ様が何をしてても! 」 プイッと横を向き拗ねる。若干子供じみた嫉妬だか、これくらいは言わせてくれとルキアは不貞腐れる。 「アルフ様、まだルキアに言って無かったんですか? 」 「兄上、それはダメですよ? 」 ガフとカオに立て続けに否定される。 「いや、それは…違う! 今はそれどころではないだろ? とりあえずその話は後だ! コーンがアリーン様の所へ行ってる間に部屋に行かなければ! 」 ルキアもその意見には賛成なので頷いてソファから立ち上がる。 「分かりました。カオ様、ガフさん、行って来ますね! 」 「お気をつけを」 カオとガフに送り出されアルフとルキアはコーンの部屋に向かった。

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