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第59話※
「カオ様…このまま続けても大丈夫ですか? お嫌でしたらやめますが…」
ガフの質問の意味は分かっているが改めて聞かれると恥ずかしいこの上ない。
なんでスムーズに次に行ってくれないんだろうか?
確認確認で、全然ロマンチックじゃない。
カオは、不貞腐れ気味にガフを睨む。
「ガフ殿は、全然ロマンチックではないです! 普通聞きますか? その場の流れとかでこう…いい感じに…とか…」
普通とか言ったが、自分も初めてだから他のカップルの普通が分からない。
最後はよく分からなくなり言葉が出てこない。
「すいません、私も初めてなので普通が分からなくて。ただこの先はカオ様が少し痛いかもしれないので、無理をされるのは私が嫌で…もちろん痛くないようにはするつもりですが…」
(全部説明されると、本当にロマンチックさがない…男同士ってみんなこうなのかな? それとも私達だけなのかな? ガフ殿も冷静で、本当にしたいと思っているのかな? )
少し不安になる。
「私は大丈夫です。それよりガフ殿こそ、大丈夫ですか? もし、嫌なら無理しなくても…」
「何故、私が嫌なんですか? 」
「だ、だって…凄い冷静だから…私の為に無理をしてるのかな?って…」
カオの言葉に驚いた顔をした。
「私はそんな冷静に見えますか? 全然余裕もなくていっぱいいっぱいですよ? 」
「で、でも…そんな風に見えなくて…私に無理に合わせてるのかって…不安に…」
ガフは不安がるカオの手を取り自分の股間に持っていく。
「えっ? ガ、ガフ殿? 」
突然ガフのを触らされて驚いたが、それが硬く大きい事に更に驚いた。
「カオ様、私は全然嫌ではないですし、余裕もありません。話し合いをしてる今でも、理性を抑えるのが精一杯です。許可さえ貰えれば、すぐにでもあなたの中に入りたいと思っています」
「ガフ殿…嬉しい! 」
「わっ! カ、カオ様? 」
カオは嬉しくて、ガフに抱きつく。自分にちゃんと興奮してくれていた事が嬉しかったのだ。
カオの抱きつきに、許可が貰えたと思ったガフは、もう質問はせずそのままカオを押し倒す。
「では、許可も頂いたので…カオ様、後ろを向いて下さい」
クルッとカオを後ろ向きにさせ、尻を上げて四つん這いの格好にさせる。
そのまま、カオの背中から尻かけて舐め出す。
ガフの手はしっかりカオのを握っている。さっきイカされたが、ガフに握られ直ぐに大きくなる。
「アッ…ンッ…」
背中を舐められ手でしごかれ、ゾクゾクする快感が押し寄せる。
恥ずかしい格好はしてるが、それより快感の方が勝っていた。
しばらく続けていたがスッとガフの手がが離れた。
何かを手に取ったらしい。
突如、尻にヌルッと何かが垂らされた。
「アッ…冷た…ガ、ガフ殿? 」
「そのままでは痛いのでクリームを塗ります」
ガフの声も少し上ずっている。
早くカオの中に入りたいが、痛い思いをさせたくないので我慢する。
クリームをたっぷり塗り指を入れていく。
「ンッ…」
たっぷり塗っているので痛くはないが、違和感がある。
ガフはゆっくり指を奥に滑らせていく。
ときより指を曲げ、ある場所を探す。
「アアッ!! 」
突然ビリビリっとした快感が押し寄せる。気持ち良い様な、違うような不思議な感覚だった。
ガフは更に指を入れ広げていく。
「アッ…アッ…ヤッ…ンッ…」
何回も何回もそこだけ刺激され、頭が痺れてくる。
前とは違う気持ち良さが襲ってくる。
「ガ、ガフ殿…もう…お願いです…アッ…ンッ…」
カオの訴えにガフは指を抜き自分のものを押し当てた。
ゆっくりゆっくり、カオが痛くないようにすぐにでも入れたいのを我慢し、少しづつ入れていく。
「アッ…入って…ンッ…フッ…」
「ハッ…キツ…カオ様…大丈夫ですか? 」
「アッ…だ、大丈夫です…ンッ…」
全部入りカオは痛がる様子はない。
ガフはゆっくりと動く。カオの中は気持ち良ぎる位気持ち良く、早く動きたいのを必死で我慢する。
「アッ…ンッ…」
ゆっくり動きながら、手で前を刺激する。
「アアッ…そ、そんな…ンッ…両方…アッ…アッ…ヤッ…」
同時の刺激が気持ち良すぎる。
カオはゆっくり動くガフにもどかしくなり自らおねだりした。
「アッ……ガ、ガフ殿…お願い…もっと…ンッ…アッ…早く…ンッ…」
「あ、あなたって人は…クッ…どれだけ煽れば気がすむのですか? 」
カオのおねだりに、我慢も限界がきて激しく動く。
「アアッ! アッ…アッ…ヤッ…いい…ンッ…」
「ハァ…カオ様…愛してます…クッ…」
「アッ…ンッ…ハァ…もっ…ダメ…アッ…」
ガフの言葉にも返せないくらい、カオは快感の渦の中にいた。
ガフが更に激しく動きだす。自分の中がガフでいっぱいになる。
それだけで幸せだ。
「も、もう…アッ…アッ…ンッ…イ…イク…アアッ! ! 」
カオはガフの激しい動きに先にイッてしまう。
そのすぐ後にガフも果てる。
2人してベッドに倒れ込み激しく息をする。
カオは疲れて言葉も出ない。エッチがこんなに体力を使うもんだと初めて知った。
ガフも息遣いは荒いが、元々体力はあるのでカオを腕枕し、自分の方へ抱き締める。
「カオ様、大丈夫ですか? 」
「ハァ…だ、大丈夫じゃない…こんなに疲れるとは思いませんでした…」
素直な意見にガフも笑う。
「そうですね、私もです。でも幸せですよ? カオ様と1つになれて」
恥ずかしい事をサラッと言うガフにカオは赤くなる。
「そ、それは私もです。ずっと好きだったガフ殿と…。えっと…私もガフ殿を愛してます! 」
さっきの返事がしたくて宣言するように言った。
「それは、ありがとうございます。私も同じですよ。でも今日はそろそろ寝ないと、明日が大変ですから」
ガフは愛おしそうにカオを抱き締め、そのまま眠りについた。
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