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第83話※
寝室に入るとフルークは服を脱ぎ出した。
「フ、フルーク様? お休みになられるなら、寝服を…」
部屋から出て行こうとするファーストに服を投げつける。
「アホか! 誰が寝るって言った。黙って見てろ」
「し、しかし…」
「いいか? 目を逸らしたり出て行ったら連れて行かないからな」
そう言うとファーストの前でゆっくり服を脱ぎ出した。
ファーストにはフルークの行動が分からなかったが、目を逸らすなと言われたので従うことにした。
フルークの綺麗な体に目を奪われ、逸らしたくても逸らせない。
フルークの行動は理解出来ないが、夢の中でしか見た事がないフルークの裸が今目の前にある。
想像より綺麗で、透き通っている。
理性を保たなければ触れてしまいそうだった。
フルークがファーストを見ながら言う。
「どうだ? 俺の裸は? 」
「とても綺麗です」
「触りたいか? 」
「フルーク様、とんでもございません…私なんかが…」
ここにきても素直にならないファーストにフルークはため息が出る。
「本当にお前は面倒臭い奴だな? こっちにこい」
フルークに呼ばれファーストは手が届く距離まで来る。
フルークはおもむろにファーストの股間を触った。
「フ、フルーク様? 」
突如触られ後ろに引いたが硬くなっていたのはバレてしまった。
フルークがニヤリと笑う。
「俺で興奮したか? 」
「フルーク様、一体何がしたいのですか? 」
少し動揺してファーストが聞いた。
「お前が、俺を愛してて抱きたいと思ってるのか知りたくてな。どうだ? 」
「フルーク様…私なんかが、フルーク様に触れたら汚れてしまいます…」
顔を歪め何とかこらえている。
その我慢に呆れるを通り越して感心した。
「汚れるって、俺は散々女を抱いてきたんだぞ? 純潔でもないしお前は堅いんだよ」
「しかし…」
「俺を好きなんだろ? 愛してるんだろ? 触って、抱きたいんだろ? 違うか? 」
重ねるように色々な言葉を上げられ、ファーストは困ってしまう。
全部正解だが、それを答えると嫌われてしまうと思い込んでいた。
「隠してるつもりだろうが顔に出てるぞ。前は気づかなかったが、最近は分かる様になった」
「フルーク様…」
「俺の許可が必要ならしてやるし、俺の命令には逆らえないんだろ? じゃあ俺のを咥えろ。そして俺を気持ち良くさせろ」
「そ、そんな…フルーク様…」
「早くしろ」
フルークの命令に、ファーストはフルークの前に膝まずく。
目の前にフルークのがある。
それに触れていいと許可をもらった。
それでも自分が触っていいのか躊躇していた。
「お前、本当は嫌なのか? なら…」
「嫌ではありません! 」
慌てて否定しフルークのを握り口に含んだ。
「ンッ…そうか…じゃあ…気持ち良くさせろ」
自分の口の中で大きくなってきたのが嬉しくて、ファーストはゆっくりと上下に動かしながら、手で根元を握る。
「フッ…いいぞ…ファースト…ンッ…」
時より漏れるフルークの吐息にファーストはゾクゾクした。
夢にまで見た光景が現実になっている。
もっと声が聞きたくて動きを早くする。
「ンッ…そんなに…早く…アッ…フルーク…」
甘い声で自分を呼ぶ声にファーストのもそそり立つ。
この声だけでイキそうだ。
「アッ…ファースト…もう…出る…ンッ…アッ…」
フルークはファーストの頭を強く自分に押し付け、ファーストの口の中に果てた。
ドクドクとファーストの喉に熱い物がかかる。
ファーストは全部飲み干し、フルークを見る。
呼吸が荒く赤くなった顔は、余りにも綺麗で美しかった。
思わずキスをした。
「ファー…ンッ…」
我を忘れフルークを強く抱きしめ激しくキスをする。
舌を入れフルークの舌を絡めとる。
フルークはファーストからのキスに思っていたより嬉しい自分がいた。
命令をしてないのにキスをしてきた。それほど、理性を失ったのが嬉しいと思った。
余りに激しくキスをされ2人はベッドに倒れ込んだ。
そこでファーストが我に返る。
「フ、フルーク様、失礼しました! 」
ベッドの下で土下座をするファースト。
フルークは再度呆れる。
こんな時もフルークの命令に背いたと謝る男。
なんでこんなバカを好きになったのか、自分にも呆れた。
「ファースト、いちいち謝るな。嫌なら蹴飛ばしてる。お前に触られて嫌ではない。こっちにこい」
「しかし…」
呼んでもベッドの下で土下座をする、ファーストに死ぬまで言いたく無かった言葉を言う。
「ファースト、一度しか言わないぞ。俺もお前が好きだ。一生傍にいて欲しいし、お前に触って欲しい」
突然のフルークの言葉にファーストは驚いて顔を上げた。
「フルーク様? 今言った事は本当ですか? 」
「一度しか言わないと言ったろ? 知るか! 」
不貞腐れてベッドに寝るフルークに、ファーストはそろそろ近付き手を触れる。
払いのけない、フルークにファーストは抱き締めもう一度熱いキスをした。
ファーストの荒々しいキスにフルークも答える。
決して上手くはないが、自分を愛してるのは伝わる。
「フルーク様、愛しています…」
「ようやく、言ったか」
ファーストの言葉に満足そうに頷く。
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