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第47話 これはチャンスだ

「やっぱりそうだったんだ……」 「あんな見上げるみてぇなデカさの食人花なんて、相当森の奥に入らねぇとでくわさねぇよ。しばらく攻撃を防ぐくらいなら出来ても、俺ひとりで勝てる気なんてしなくてさぁ、マジで今日はヤバかった」 青い顔ではぁ……と深いため息をつくグレイグを見て、オレもいまさらながらに恐怖の感情が込み上げてきた。 「なんとかウルクだけでも逃がさなきゃって思ったけど」 グレイグがニコッと笑ってくれて、少しだけ安心する。 「なのに一発であの巨体にあんな莫大なダメージ与えるなんてさ、尋常じゃねぇ威力だ」 ハハハ、と笑うグレイグはもういつもの調子に戻っている。その顔を見ていたら、俺も少しずつ恐怖が薄らいできた。 「ねぇグレイグ」 「うん?」 「ちょっと戻ってみない?」 「はぁ!!!???」 思いっきりびっくりされた。 「いや、落ち着いてきたら思い出しちゃったんだよね。食人花ってどこもかしこも貴重な素材なんだよ。それこそ燃えた炭まで素材になる」 「いや、あれで死んだか分かんねぇだろ!?」 「オレ、もう一個火炎球持ってるから、いざとなったら殺れる」 「マジかよ……」 「うん、だってこれはチャンスだよ。あんな大物森の奥でしか普通遭遇しないんでしょ? だったらさ、経験値もガッポリ稼げそうじゃない?」 「ま、まぁそうだな」 「ヤバそうなら使えそうなの他にもいくつか持ってるし」 「うー……」 「もしかしたら魔石も手に入るかも」 上位の魔物は体内に上質な魔石を秘めてることがあるって本に書いてあった。オレはまだ、換金できるほどの魔石を持ってる魔物を仕留めた事なんてないけど、グレイグは下手な素材の数倍で買い取って貰えたって言ってたし。 オレだって魔石とやらをゲットしてみたい気持ちはもちろんある。 「魔石か……あるかもな」 グレイグもちょっと気持ちが揺らいだらしい。 「魔石があったら売ったお金は山分け」 「うう……行くか……?」 「行こ!」 「しょうがねぇ! 行くか!」 ついに決意してくれたグレイグと一緒に、元来た道を戻ってみる。すごく燃えてるように見えたけど、実はダメージはそれほどでもなくてピンピンしてたら怖いから、こっちも恐る恐る戻るしかない。 「おっ」 「なんだコレ」 さっきとは違って木があちこちえぐられて、ちょっと燻ってるとこもある。 「おそらく食人花が暴れたんだろうな。つまり、ヤツのツルが届く範囲に居るって事だ。気を引き締めろ」 「……はい」 思わずゴクリとつばを飲む。

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