23 / 27
23.※コックリング
「──僕、まだ出してもいいって、一言も言ってないんだけど」
余韻に浸っていた葵人を、我に返させる一言。
「······ぁ······ごめん、なさ······──」
「犬だって待てができるのに······。快楽に従順な葵は、僕の言うことがやっぱり聞けない?」
本能の赴くままにしたい、だなんて言えない。
鏡越しですら見るのが怖く、目線を逸らしていると、碧人が「ああ、そういえば」と言った。
「お昼のお仕置きがまだだったね。ここで続きをしようか」
顎を撫でてくる箇所がぞわりと、恐怖を滲ませる。
あの時のお仕置きが始まる。
「後ろで手を組んで待つように」と言われ、気だるい体を起こし、言われた通りの格好で、離れて行った碧人を目で追っていた。
このまま放置なのだろうか。組んだ手にきつく縛られて快楽漬けをされるのだろうか。
なんだっていい。何をされたってそのお仕置きは、この体が満たされてしまうのだから。
「これを付けてもらおうか」
戻ってきた碧人が目の前で見せつけた物。
両端にやや長いネジがあり、それに連結するように真ん中がくり抜かれた輪っか状のステンレス製のがあり、両端のネジを回すと上下に動くのだろうかと推測する。
その下にはネジを支える薄いステンレス製の台が付いてていた。
「それは······?」
「なんだと思う?」
初めて見る性具に、やや眉を寄せて見つめていたが、やがて首を横に振った。
「そうだよね。やってみた方が分かるよね」
ついでのように後孔に挿入されたままのアナルプラグを外され、一旦は拘束されてなかった性器。睾丸 に触れられたかと思うと、先ほどの得体の知れない性具を嵌められる。
ここに嵌める物なのか、と思っていた、その時。
「あ······っ!?」
片方ずつネジが締められる。
その度に玉袋が圧迫されるのが嫌に感じる。
ともだちにシェアしよう!