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第18話

「リョウ、そこは」  朝霧は抱かれるのは久々だったし、もちろん何の準備もしていなかった。 「大丈夫、任せて」  夏川は朝霧の尻を撫でると、蕾に口づけた。  ねろねろと蕾のふちを舐められ、朝霧はつま先立ちになった。 「リョウ、汚い」 「汚くないよ。帝のここはちゃんと閉じてて、ピンクで綺麗。あとで写真を撮って、見せてあげようか? 」  そんなもの見たくないと、朝霧は必死で首を振った。 「ここにお湯をいれて、俺が入るとこを造るね」  夏川はさっとシャワーをとると、ヘッドを外し、慣れた手つきで、朝霧の後孔に湯を注ぎ込んだ。  ぽっこりと朝霧の腹が膨らんでいく。  シャワーをとめ、夏川は胡坐をかくと、腿の上に朝霧を乗せた。  朝霧の膝に手をかけ、股を開かせる。  浴室の鏡には大股を開いた、朝霧が映っていた。 「ひっ、1人にして欲しい」  暴れる朝霧を夏川は難なく押さえつけた。 「ほら、ダメだよ。そんなことされると、俺も興奮して、このまま入れたくなっちゃうでしょ」  朝霧の尻にくっついている夏川の屹立は確かに熱く、硬くなっていた。  俺なんかで興奮してるんだ。  ふいに抵抗をやめ、不思議な気分で朝霧が見上げると、笑顔の夏川と目が合った。  口づけられ、舌を噛まれ、朝霧が呻く。 「リョウ、お腹苦しい」 「うん、いいよ。だして」  夏川が朝霧を拘束する腕に力をこめた。  朝霧は絶望しながら、ぎゅっと目を閉じた。  すっかりだしきってくたくたになった朝霧の全身を、夏川は丁寧に洗い、ベッドまで抱いて連れていった。 「ごめんね。恥ずかしかった? 」  夏川の問いに、朝霧は赤い顔で小さく頷いた。  隣に寝転んだ夏川はいきりたった自身を朝霧の腰に押し付ける。 「やばい。予想以上に帝が可愛くて、俺もう我慢できないよ」  夏川は朝霧に覆いかぶさり、濃厚なキスをした。  朝霧の方も、最悪に恥ずかしいところを見られてしまったせいで緊張が解け、積極的に夏川を求めた。 「ねえ、どんな風にして欲しい? 」  夏川の問いに朝霧は首を傾げた。 「色々あるでしょ。お姫様みたいに抱いて欲しいとか」 「ちょっと……乱暴にして欲しい」  シラフだったら告げないような願いを朝霧は口にした。  こんな大男がそんな願いを持っているなんて気持ち悪いと、夏川が出て行ってしまったとしても、朝霧は万が一の可能性にかけたかった。  たとえ一晩だけでも、自分の長年の望みを叶えたかった。

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