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第25話

 夏川は己の屹立の先端を朝霧の蕾に何度もぬるぬると擦りつける。 「はあぁ、んっ」   朝霧の喘ぎに夏川は満足そうに笑う。 「俺さ、セフレでも他の男が帝とエッチするのは嫌だ。だって今日せっかくココを俺のかたちにしたのに、他の奴に味あわせたくなんてないよ」  夏川は朝霧を横抱きにすると、そのままゆっくりと腰を進めた。 「あっ…ん、イイ。あ、ああっ」  朝霧の中に自身を全て納めると、夏川は満足げな息を吐いた。 「ねえ、いいよね? 帝は俺以外とは寝ないでしょ? 」  最奥をトントンとこじ開けるように突きながら、夏川が問う。 「寝ない…寝ないから、あんっ」  朝霧は蕩けた思考で、何とか答えを返しながら、後孔をキュっと締めた。 「うん。いい子」  8歳も年上になんて言い方だと一瞬朝霧は憮然としたが、紅く尖りきった己の乳首を摘ままれて、そんな思考はすぐに霧散した。 「あ、いっ、イイ。もっと……ねえ、もっと」 「好きなだけあげるよ。帝が欲しいだけ」  夏川は呟くと、腰を大きく揺らし始めた。 「ああっ、ああああっ」  ホテルの一室に朝霧の甲高い声が響く。  その声は、退室時間ぎりぎりまで途切れることはなかった。  夏川と朝霧はホテルの前で連絡先を交換した。 それから毎週金曜日に『やどり木』で待ち合わせて、夏川の家に向かうという流れが、朝霧の日常に加わることとなった。  最初は夏川の家でなく、適当なホテルでいたしていたのだが、とあるホテルで壁が薄かったのか、朝霧の喘ぎ声が大きすぎると受付からクレームの電話が入ったのだ。  それからはホテルの代わりに夏川の家に向かうようになった。  どうせなら合鍵を渡すから『やどり木』で待ち合わせなどしないで、そのまま家にくればいいと夏川は何度も提案したが、朝霧はそれだと恋人みたいだからと、合鍵を決して受け取らなかった。  そんな毎週末の逢瀬がもう半年も続いている。  セフレになった最初の頃は、会うたびに付き合おうと口説いてきた夏川も、すっかりそんなことは言わなくなった。  やっぱり俺とはセフレ程度で十分だと、リョウは思っているのかもしれない。  風呂場で朝霧が自虐的な考えに浸っていると、ノックの音が響いた。

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