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第64話

「帝。舌、だして」  言われた通りにすると、夏川はじゅっじゅと音を立てて、朝霧の舌を吸い上げる。 「ん、うんっ、くうんっ」  鼻にかかった甘い声をあげて、朝霧が達する。  もう朝霧の白濁は、ほとんど透明だった。 「そろそろ俺も限界」  夏川が一部が濃い色に染まった下着を脱ぎ捨てる。  先走りで濡れた己の屹立にローションをつけ、夏川が朝霧の両足を抱える。 「入れるよ」  夏川が腰をゆっくり進める。  みちりと肉の輪が拡がっていく。 「あっ…ああっ、イッ」  朝霧は一瞬意識を飛ばしたが、夏川が激しく動き始めたので、直ぐにその逞しい腰に両足を絡めた。 「あっ、ヤダっ。俺、イケない」  朝霧の屹立は散々だしたせいで、もう勃ちもしなかった。  朝霧のくたりとしたソレを夏川が大きな手で包み込む。 「大丈夫。一緒にイこ」  夏川が朝霧の屹立の先端を強く撫でる。 「あっ……それダメっ。でちゃうぅ、でちゃうからっ」 「いいよ。だして」  夏川は上半身を倒すと、朝霧の耳朶を噛み、耳の下の薄い皮膚に吸いついた。  手の中では忙しなく朝霧の屹立を可愛がる。 「あっあっ……でちゃ、ダメ…ダメなのにイク、イク、イクッ」  朝霧が潮を吹いたと同時に夏川がナカに大量の熱を撒いた。 「ん……すげぇでてる」  夏川は眉を寄せ、息を詰めた。  夏川が茫然自失の朝霧の頬を軽く叩く。 「大丈夫? 帝? 」  朝霧は声をあげることもできずに、小さく頷いた。  イッた瞬間、朝霧の頭の中で眩い光が爆発したみたいに感じた。  そんな経験一度もなくて、朝霧は指一本動かせずにいた。 「俺…こんな感じちゃうの初めてで……なんか、死んじゃうかと思った」  朝霧の感想を聞いた途端、ナカにいた夏川が硬さを取り戻した。 「ちょ、何で? 」  焦った朝霧に夏川がキスをする。 「帝。煽った責任とってよね」  夏川が軽く腰を揺すると、ローションと夏川の放ったモノが混じり合い、ねちゃくちゃと粘ついた音が響く。

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