82 / 241
私から見た彼らは12
「一番奥に欲しいんでしょ? 」
夏川の問いに、朝霧が頷く。
夏川がにっこり笑った。
「ハメてあげる」
腰を大きくグラインドさせ、先端を朝霧の結腸に潜りこませる。
「ああっ、あーあーイッ」
朝霧はその衝撃で、また白濁を漏らしていた。
朝霧の腹を見て、夏川がくすりと笑う。
「もう帝の精液、ほとんど透明になっちゃったね。おしっこは平気? 」
朝霧が首を振る。
「したくなったら教えてね。俺のをハメながらおしっこしている帝が見たいからさ」
夏川の言葉を想像したのか、朝霧の後孔がきゅんと締まる。
夏川はくすりと笑うと、下から突き上げながら、歩き始める。
「あー、俺もまたでそう。いい? 帝」
朝霧は何度も頷いた。
「奥っ、奥にかけて」
「分かったよ」
譫言みたいな朝霧の言葉にも、夏川は律儀に返すと、腰を思い切り突き上げた。
「ああっ、やっ、イイ」
朝霧は腹の最奥に熱さを感じると同時に、体を痙攣させ始めた。
「ださずにイッてる? 」
朝霧の顔を夏川が覗きこむ。
虚ろな瞳で、快感に耐えるように口元を引き結んだ朝霧は何も答えなかった。
そのまま朝霧は何度かびくんと体を震わせると、やがて動かなくなった。
夏川はそのまま寝室の扉を開け、朝霧をベッドにそっと横たえた。
夏川が朝霧の額にキスを落とす。
「おやすみ。後はやっておくから、寝ていいよ」
目を閉じている朝霧からは既に寝息が聞こえ始めていた。
夏川はそんな朝霧の髪を何度も撫でた。
「元カレのことなんて早く全部忘れて。俺のことだけ考えて」
夏川のいつもの様子からは考えられないほど、その言葉は自信なさげに寝室に響いたのだった。
ともだちにシェアしよう!